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お嬢様と@ウィーン旅行
官能リレー小説 - 純愛

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お嬢様と@ウィーン旅行 18

「Zahlen,bitte(お会計をお願いします).」
「Zusammen(一緒)?」
「Ja.」
店員さんは『28,60』と紙に書いた。僕は10ユーロ札を三枚出しこう言った。
「So bitte(どうぞ).」
そこで店員さんがおつりを返そうとしていたので僕は続けて
「stimmt so(これで合ってます).」
つまり端数はチップということだ。
「Danke!」
店員さんは言った。
僕は
「Auf Wiedersehen(さようなら).」
と言って店を出た。
「さっきなんでお釣り貰わなかったの?」
「残りはチップですから、そういった習慣がありますから。」
「へえ。だから残りはチップだって言ったの?」
「そうですね。直訳すると『これで正しいです』と言う感じになります。」
「そうなんだ〜。」
「タクシーやレストランでは払うと良いですね。スーパーや売店では先ず不必要ですが。」
「勉強になるわ。」
「もったいないお言葉・・・・・・いえ、ありがとうございます。」
「ふふっ言い直したから良い事にしようか。」
「すみません。」
「口調は癖になるからね。じゃあ行きましょう。」
お嬢様は歩き出した。
「どちらへ?」
「ちょっとブラブラしましょ。路面電車の線路沿いに行けば何とかなるでしょ。」
「はい。」
僕達は国会議事堂まで歩いた。
「ここで写真撮りましょう。」
僕らはセルフタイマーを使ってツーショットを撮った。
「これで証拠もそろったわ。」
「はい?」
「付き合ってる証拠ができたわ。これでパパにちゃんと報告できるわね。」
「そうですか・・・・・・」
僕は視線をそらしてしまった。それがお嬢様の気に触ったようだ。
「何よ!嫌なの?」
「そんな!僕は・・・・・・」
「如何したの?」
「少し・・・・・・恥ずかしく・・・・・・」
「ふふふ。」
「僕は・・・・・・本気で・・・・・・お嬢様が・・・・・・」
「好き?」
「はい。お嬢様は・・・・・・どの程度・・・・・・」
「私も本気よ。じゃなかったら毎晩あんなことしないでしょ?」
「・・・・・・はい。」
「ねえ?如何したの?もしかして疲れちゃった?」
「いえ・・・・・・ただ・・・・・・恥ずかしいだけで・・・・・・」
「今までずっと一緒に歩いてたのよ。何で急に?」
「お嬢様の彼氏にして頂いた為だと思います。」
「どういうこと?」
「通り過ぎる人が振り返るのをお気づきですか?」
「ええ・・・・・・まあね。」
「そういった事に免疫がなく・・・・・・その上・・・・・・お嬢様にずっと手を握られているので・・・」
「そう。じゃあこれなら如何?」
お嬢様は両手で僕の上腕部に抱きついた。僕はすぐに真っ赤になった。

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