PiPi's World 投稿小説

お嬢様と@ウィーン旅行
官能リレー小説 - 純愛

の最初へ
 9
 11
の最後へ

お嬢様と@ウィーン旅行 11

「あ、免税手続きを致しましょう。」
「出来る?」
「させて頂きます。」
さっきのお店に引き返した。オーストリアでは1軒で75ユーロを越える買い物をすると未使用で持ち出す場合、税金が免除される。
「Haben Sie eine Zollklärung hier(免税申告書はありますか)?」
必要事項(国名、住んでいる都市、名前など)を書き終えお嬢様はそれをポーチにしまった。
「今度こそ帰るわよ。」
「至らなくて済みませんでした。」
「店員が悪いのよ。日本から来たって言ってるのに。」
「そう言って下さいますと助かります。」
「もう夕方ね。明日の予定考えよ〜。」
「そうですね。お嬢様が行きたい所はありますか?」
「今のところ無いわね。」
「ところでホテルはいつまでですか?」
「明日の朝には引き払うわ。」
「次はどこに泊まる事になっていますか?」
「Grand Hotel Wienよ。」
「ええと・・・・・・Grand Hotel Wienですね?ここからすぐです。」
「分かったわ。じゃあ道案内してね。」
「はい。」
「君は頼りになるわね。」
「もったいないお言葉、ありがとうございます。」
「またそういう言い方をする〜」
「あ・・・これは・・・」
「大丈夫。怒って無いわよ。」
「・・・・・・すみません。」
「怒ってないって。だから明日の予定決めよ、ね?」
「・・・・・・はい。まず一ヶ月有効フリーパスを買いましょう。その後は如何しましょう?」
「それが大切ね。」
「荷物を置いた後にウィーン大学に行きませんか?」
「いいわね。行きましょう。」
「その後ですが・・・・・・」
「良いわ。後は流動的に行きましょう。それより夕食に行こう。」
お嬢様は僕がさっき深刻な顔をしたことを御気になさっている様だ。
「あ・・・あの・・・お嬢様?」
「何?」
「そんなに無理されなくても・・・・・・僕はもう元気ですから・・・」
「あ・・・違うの。さっき君が暗い顔をしたせいじゃないわよ。」
お嬢様は僕の心をお見通しのご様子だ。
「君が元気になってくれて嬉しいだけ。」
僕はそのお嬢様の笑顔にドキッとした。
「あ・・・・・・お嬢様・・・・・・」
「如何したの?」
「いえ・・・・・・」
「私の顔を見て何を驚いたの?」
「今までで一番美しい笑顔でした。」
「ありがと。チュッ。」
お嬢様は僕の頬にキスをしてくださった。
「レストラン、何が良いかな?」
僕は真っ赤になりながら
「あ・・・・・・『Japanese』という日本料理店が近いですよ。」
「じゃあそこに行こう。」
お嬢様は僕の手を引いて歩き出した。
「あ、ここね。」
「そうです。」
「入りましょう。」
「Kann ich Ihnen helfen(ご入用ですか)?」
「やっぱドイツ語か。」
それでもお嬢様は楽しそうな顔をされていた。

SNSでこの小説を紹介

純愛の他のリレー小説

こちらから小説を探す