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それが男の夢見てた世界
官能リレー小説 - その他

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それが男の夢見てた世界 37

二人はお互いを庇い合うように抱き合っていた。詩織は小動物のようにびくびく震え、花織はキッと俺を睨む。しかし、その瞳には明らかに異性に対する「恐怖」が浮かんでいた。
「二人とも、雅人様に―」
「いいよ、ビアンカ」
俺はビアンカの言葉を遮ると、膝を折り目線を二人に合わせる。こう見ると、やっぱり小さいな・・・
「な、何よ!!」
花織が俺に食って掛かる。でも、その身体は小刻みに震えていた。周囲の皆も、俺達の様子を固唾を飲んで見守っていた。
「えーと、花織ちゃんに詩織ちゃんでいいのかな?」
俺は二人の顔を見ながら確認するようにそう言った。なるべく怖がらせないように、優しく話しかける。
「事情はさっき聞いたよ。それを聞いて、俺が出来る事を考えたんだ。・・・・・・俺は馬鹿だから、こんな事しか思いつかなかったけど・・・・・ごめんな」
そう言うと、俺はそっと二人を抱きしめた。
「「あ・・・・・・」」
二人は驚いて、身を強張らせた。
しかし花織は詩織を守るためか俺を拒絶した。
「はっ離してよ!あんたなんかに・・・」
ここで2人を抱き締める腕を更に強くすると花織は言葉を失った。
が相変わらず詩織は身を震わせてるだけだった。
「詩織・・・俺の胸に耳を当ててごらん?」
俺はそう言い煩い花織をどかし詩織を胸に近付けた。「何これ?心地いい・・・」
そう言いながらさらに詩織は俺の胸に耳を埋めてきた。

「さあ、花織も」
俺が花織に促すと案外素直に身を寄せてきた
「本当、なんか心地いい……」
暫くそうしていると、ふたりとも、だんだん落ち着いてきたようだ。

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