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海と、女体の誘惑
官能リレー小説 - その他

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海と、女体の誘惑 7

「あれは何なんです?」
僕は前を走る男に訊ねた。
「分からん!とにかく化け物みたいな奴等に追われているんだ!」
男は息を切らせながら答える。
大量の足音はどんどん迫ってきており、とてもじゃないが振り切れそうもない。
このままじゃ捕まってしまうと思った時だった。
急に開けた場所に出たかと思うと、目の前に大きな扉が現れた。
扉の向こうからは禍々しい気配を感じる。
「早く入れ!」
前を走っていた男が迷わず中に駆け込む。
僕もそれに続いて扉に飛び込んだ。
この扉を閉めれば追いかけてくる奴等を足止め出来るのではないかと考えたが、そう甘くはなかった。
扉を閉めようと振り向いた時、追いかけてくる奴等と目があったのだ。
そいつらの中に修の姿を見つけた瞬間、扉が勝手に全開になっていた。まるでそいつらを誘い込むかのように…。
「しまった!」
気がついた時にはもう遅かった。
彼等が飛び込んでくると同時に扉は完全に閉じ、僕と男は閉じ込められてしまったのだ。
「クソッ!」
男は悪態をつく。
まさかこんな事になるとは思ってもいなかった。
自分達は罠にはめられたのだろうか?
しかし、あのまま逃げていれば確実にすぐに追いつかれていた。それに他に道は無かったように思える。
ならばこれは運命なのか? もしそうだとしたら、僕達はこの追ってきた奴等の仲間入りをするしかないのだろうか…。
完全な密室の中で追跡者達が迫ってくる。
彼等は腰に桃色のボロ切れをまとっているように見えたが、そうではなかった。濃い妖気のようなものが、彼等の股間の周りを取り巻いているからだ。
その桃色の妖気が何を意味するのか分かった途端、僕は恐怖で体が震え始めた。何故ならそれは妖気どころか妖怪や死霊と呼ばれる存在そのものであり、まとわりついて彼等を操っているのだ。

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