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淫魔が結ぶ絆
官能リレー小説 - その他

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淫魔が結ぶ絆 2

今から7年前―
広津三姉妹とエマは当時小学5年生。
身体的にはちょうど急成長しだしたころで、知らない人からはもっと年上にも見られていたほどであった。

そんな小学5年の夏休み、通っていた小学校の恒例行事だったキャンプに4人は参加した。
好天にも恵まれ、飯盒炊飯やキャンプファイヤーを楽しんだ。
最終日前夜には肝試し。
指定されたコースを男女のペアで進んでいくものだったが、男子の参加者が一人少なかったためくじ引きの結果エマが一人だけあぶれてしまったのだ。

「別に構わないわ。一人でもクリアすればいいんでしょ」

エマは女子の中でもひときわ成長が早く性格も大人びていた。小学校入学前に親の仕事の都合で来日し日本語もマスターしていた。

肝試しのお化け役は長年キャンプのサポートを行っていた地元の青年団の男たち。

エマは一番最後の出発だった。
30分ほどで終わるコースのはずが、エマは1時間過ぎても戻ってこなかった。

「エマ…どうしちゃったんだろ?」
「戻ってこない…心配だね…」

エマが出発してから、もうすぐ1時間半が経とうとしていた。
彼女と同じく、お化け役を務めてくれていた青年団のうちの数人も戻っていなかった。
亜美菜と和可菜はゴール地点で立ち尽くしたまま心配そうな表情。

「なあ、アイツらどうしたんだ?」
「さあ…」
向こう側では青年団のメンバーが仲間の行方を尋ねている。


それから1時間ほど。
青年団の男たちはようやく戻ってきた。
しかし、エマはいつまでたっても戻ってこない。

絵里菜は、今まで戻ってこなかった青年団の男数人の顔を見て、昼食の時間の時にたまたま聞いてしまった彼らの会話を思い出した。

「今回の女の子たちすげえ可愛いよな」
「みんな大人びてるよな」
「マジで小学生なのってくらい背も高い子がいるし、巨乳もいるし。特に、一人外人の子いるじゃん」
「ああ、あの子!あの子はマジでヤバい。犯したいわ」
「マジでヤリたいよな……だから…」



「まさか、ね……」

絵里菜も亜美菜も和可菜も、その夜は寝ずにエマの帰りを待った。
しかしいつまでたってもエマは戻ってこなかった。
翌朝になって、青年団を率いまとめ束ねる役割の団体の代表者が警察に通報し、行方不明になったエマの捜索が行われた。

無事に戻ってきてほしい―三姉妹の願いは叶うことはなかった。
肝試しのコースの近くを流れる川の岸辺で、エマは変わり果てた姿で倒れているのを発見された。
衣服を引き裂かれ、激しい性的暴行を受けた跡が生々しく残されていた。

「どうして、エマ…」
「ウソ…なんで、なんで……」

エマの死を受け入れられず、三姉妹は失意のうちに夏休みの終わりを迎えてしまった―


悲しみの中で新しい季節を迎える三姉妹。
彼女たちを励ましてくれたのは両親であり、さらに同じ悲しみを抱えているはずのエマの両親からも「お互い前を向いて生きて行こう」と言葉をかけられた。

「あの時、3人で行ってもいいかと聞けばよかったんだ」
後悔の気持ちを抱えた三姉妹は、エマのお墓参りを欠かさず行った。

同時に亜美菜はエマの死に疑問を抱いた。
激しい暴行の跡は誰にでもわかったのに、警察がエマの死因をあっさり「水死」と断定したのである。

自分たちが疑問を持ったところで、誰かが動いてくれるわけではない。
結局自分たちの無力さを思い知るだけ。
それに散々暴行を受けた後川に転落させられそれが死因となった、と言われたらそれで納得がいってしまう。

「エマ、あの時、どうだったのか、教えて…」


その日も学校帰りにエマのお墓参りを終えて帰宅する三姉妹。
毎回「学校でこういうことがあった」と天国の彼女に報告するのが慣例となってきていた。

夜、眠りにつく。
両親も眠りについた深夜に、絵里菜は不思議な感覚を覚える。

(みんな……聞こえる?……絵里菜、亜美菜、和可菜……)

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