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淫魔が結ぶ絆
官能リレー小説 - その他

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淫魔が結ぶ絆 3

「ん、ん−ー!?」

三姉妹は、夢でも見ているのか、と勘違いする。それも仕方のないことだろう。

『みんな、みんな……私、帰って、来たんだ……』

「エマ……??」

絵里菜がむくりと身体を起こす。
亜美菜はもぞもぞと動き出し、和可菜も目を覚ます。

三姉妹の視線の先には、真夜中にもかかわらず眩い光が差し込んでいた。

エマらしき声は続ける。
「私はレイプされた挙げ句に川に突き落とされた…と思っているようだけど、実はそうじゃないの…」
唐突な告白だったが、三人は信じることが出来ない。
「ウソをつかないで!あれはどう見ても暴行されたのよ!」
「デタラメよ!犯人がエマのふりして撹乱しようとしてるんだわ!」
「そうよ!エマは暴行された、ここにいるわけないわ」
三人は半狂乱になった。
エマが帰ってきた、それは嬉しいことなのだが、彼女の身に何が起きたかを知っているだけに、とても喜べるような状況ではなかったのだ。
「落ち着いて、話を聞いてちょうだい。お願い…」
光の中から懇願するような声が響く。
「いい加減にして!そんなの信じられないわ!」
「もうやめて!エマの声であたしたちを惑わすのは!」
「エマは死んだのよ!私たちを置いて、一人で行ってしまったのよっ!」
三人の叫びを聞きながら、エマは言う。
「信じなくても構わない…でもこれは事実なの。私が死んでから、あなたたちは私のお墓へよく来てくれているでしょう?」
「ええ、もちろんよ…」
「忘れたことはないわ…」
「今でもお花を供えてる…」
「ありがとう。私も嬉しかった…そして、ごめんなさい。もっと早くこうしていれば良かったんだけど…」
「どういう意味なの?」
絵里菜が言った時、目の前が真っ白になり気が付けばそこはエマが死んだ川になっていた。三人とも全裸で、目の前には青年団の男達が同じく全裸にされて立っていた。
未だに生々しい痕跡の残っている事件現場、そんな場所に三人と青年団の男達は呼び寄せられたのだ。
「みんな、驚かせてゴメンね…私はもう人間ではないの…」
「じゃあ、まさか本当に幽霊なの…?」
亜美菜は怯えた様子で言った。
「それも違う」
エマの声はきっぱりと否定した。
すると、青年団の男達が一斉に呪文のような言葉を唱え始めた。
日本語ではなく外国語らしいが、何を言っているかはわからない。
三人が戸惑う中、男達の唱える言葉は次第に大きくなっていく。

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