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天才作家の性
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天才作家の性 6

美雨の中で導かれた結論はそれだ。

(でも何故かしら。彼と冬樹さんでは性格も環境も違うはずなのに。どうして……)

「正直アイツ……高橋が一方的にそういう感情を抱いているだけじゃないかって思ってもいるわ。アイツが人の道を踏み外すようだったらなんとかして食い止める」

(この人は、悪い人では無さそうね)

だけど、このマリアという女が彼に与した意図がよくわからない。
もう一度、彼女の言葉を思い出してみる。
「試したかった…あなたの大切な人をね」
「高橋が一方的にそういう感情を抱いているだけじゃないかって思ってもいるわ。アイツが人の道を踏み外すようだったら何とかして食い止める」

ひょっとしてこの人、高橋の事が…だとしたら、まだ望みはあるかもしれない。
でも、その前に高橋や他の連中が何かするんじゃないかしら…冬樹さん、早く来て…

 


『進藤美雨さん誘拐事件捜査本部』の看板が掲げられた警視庁の一室で、一度戻ってきた杉野警部らが状況を整理していた。

「寺島、杭瀬たち、大学時代の文学サークルのメンバーのほとんどはアリバイがありました。まず寺島ですが、その時間沖縄での取材から戻る飛行機に乗っていたことが判明しています。
杭瀬…今は桐山恵吾のペンネームで推理小説を出していますが…彼は英山社の社内で編集者と連載作の打ち合わせをしていたことが判明しています…」

捜査に当たった刑事が、大学サークルメンバーに当たった結果を報告していた。
「ふむ…じゃあ、この高橋については、どうだ?」
「それが…」

一人の刑事があまり自信のなさそうな感じで重い口を開いた。

「高橋満ですが、大学を中退してからの情報は得られませんでした。両親とも仲が悪く自ら家を出ていったということで…当時の友人たちも今の状況については知らないそうです」
「そうか…もっとも怪しいのは高橋だが、足取りがわからないというのは困ったものだな」

杉野は少し考えこんだ後、捜査会議に参加した部下の刑事たちに告げる。

「捜査区域の幅を広げて引き続き進藤さんの行方、手掛かりになるものを見つけてほしい。隣県の警察には私から捜査に協力してほしいと頼んでおく。必ず事件を解決しよう!」
『はい!』

************

美雨が高橋達に拉致されて3日が経った。
この3日間、高橋に数時間の凌辱を受けてきた美雨だが、それでも全く堕ちる気配はなく、加担した連れの男たちはもう音を上げていた。


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