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奇跡の男と牝奴隷たち
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奇跡の男と牝奴隷たち 95

吟遊詩人ディオンは予定をライラに聞かれ、このあと教会に行って僧侶メトラと面会するつもりだと話した。ちなみに僧侶メトラはまだアンドレスの街に戻っていない。
ライラは警備隊屯所で待つルミエールに会いに行くことにした。
午後、毛玉を抱いて訪れたライラに警備隊の執務室でルミエールはダンジョンについて伝えた。アベコウキにダンジョン作成を依頼して完成したこと、アベコウキによるとアンドレスの古い街を再現したものらしいことなどがライラに伝えられた。
「そのダンジョンに、吟遊詩人のディオンも連れて行きたい」
「吟遊詩人、ああバレンドルフの親友の男か。歌って言いふらさなければという条件つきでならかまわないが。その吟遊詩人は街に来ているのか?」
「宿屋に宿泊中」
ルミエールは僧侶メトラから、吟遊詩人ディオンが大陸の各地を旅をして古代の歴史を調べている学者でもあることを聞いている。
「今はアベコウキしかダンジョンに行く方法を知らない。吟遊詩人ディオンを連れてマリーナ女史の家を訪ねてみればいい」
教会に僧侶メトラを訪ねたが、不在だったので吟遊詩人ディオンは宿屋に戻ってきていた。
ライラに連れられて、吟遊詩人ディオンはマリーナの家を訪問した。
アベコウキと吟遊詩人ディオンは、魔族の魅了の眼にかからない。
アベコウキはライラの魅了の能力に対して魔法で無効化して対処している。
吟遊詩人ディオンは心はライラに魅了されてはいる。だが、催眠状態にならない。
演奏しているときに、意識の状態は半分くらいは瞑想に近い状態にある。残り半分で暗記している記憶から言葉をたどったり、聴いている人の様子を把握したり、演奏の調子を整えたり、といろいろなことを同時に行っている。自己催眠状態によって集中力を高めることにディオンは慣れている。
ライラと吟遊詩人ディオンがルミエールからダンジョンに行く許可をもらってきたことをアベコウキは聞いて「それなら二人で行ってみればいい。泊まってくるのも悪くないと思うよ」とライラと吟遊詩人ディオンに笑顔で言った。
(ライラの好きなタイプはこういうちょっとワイルドな男か。アクション映画の俳優っぽい感じ。なかなか、いい趣味してるな)
ライラは、女神と融合後のマリーナとは初対面である。
マリーナは、評議会メンバーのライラのことを以前は物静かで普段は口数が少ないが、機転がきく人だと感心していた。あと、ライラがアベコウキのことが気にいったらしく家に来たり、宴会でアベコウキのそばに来ていたりと、少し気になってはいた。
今のマリーナには、女神の眼の能力がある。
ライラが人間ではないことや、女神の命のかけらをライラも受け継いでいることを察知した。
召喚した術師はなぜ自分の術から、ライラが召喚されたのかわからなかった。それに、すぐに魅了されてしまい、考えることができなくなってしまった。
女神の命のかけらが融合して、ライラが生成されたともいえる。
自分の分身のひとりとして、マリーナはライラのことを、まるで姉妹のように思えた。
ライラはマリーナのことをそれまでは街の人間ぐらいな認識だったのだが、目の前にいるマリーナに、七色の流れ星があらわれた時に感じたのと同じ気配があり、首をかしげていた。
(あの七色の流れ星とマリーナ女史には何か関係があるの?)
吟遊詩人ディオンは、宴会の場で広場開設の功労者として拍手されていたマリーナを知っている。
「ダンジョンって、広場の教会の地下にあった通路のようなものですか?」
マリーナもダンジョンに行ったことかあると聞いてディオンがマリーナに質問した。
「ディオンさん、行ったらわかるよ。水もお湯もあるけど、食糧はないから街から持っていかないといけないけどね」
アベコウキがライラとディオンにスライムの使い方や、癒しの湯のことをざっくりと説明した。
「これで警備隊屯所の近くの魔法陣から行けるよ」
アベコウキがライラとディオンの肩にふれ、目を閉じてもらい、瞬間移動の呪文マリルポラスを呪文リストに登録した。
ダンジョンの家の湯につかればHPとMPは全回復する。帰りの広場からアンドレスの街までの移動にも二人と毛玉なら同じ呪文で帰れることもアベコウキは教えた。
吟遊詩人ディオンはかなり驚いていた。回復の魔法の習得のために二十年修行した者とも会ったことがある。簡単に魔法が習得できてしまったのは、ディオンには衝撃的なできごとであった。

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