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奇跡の男と牝奴隷たち
官能リレー小説 - その他

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奇跡の男と牝奴隷たち 66

半透明で赤、緑、黄色の三匹はそれぞれがダンジョンの通路でかぶらないように巡回する。たまにさぼって噴水広場にいるが、これはダンジョン内の清掃状態が良いときに見られる。
人がふれても吸収されることはない。
何かを吸収させるときや、通路でぶつかりそうなときは軽くふれて動きを止める。するとしばらくは動かないで待機する。
召喚獣だが、ダンジョンそのものが動力源で、瞬間移動でダンジョンからは出られない。
もともと外壁や天井や床や住宅に使われた土の残りを触媒にしているため、スライムもダンジョンの一部だからである。
各住宅にも寝室に広めのベッドがわりのスライムが一匹ずついて、これはピンク色で通路を巡回しているスライムより幅は小さく、見た目は平たい。
この上に寝そべれば体がうまくちょっぴり体の形に沈みこんでくれて、ふんわりと寝心地がいい。
撫でても、うっかり蹴ってしまっても、叩いても反応しないが、落ちた髪の毛やその他の汗などはしっかり吸収してくれる。
洗濯する衣服を吸収させると量が少なければ数秒で、多ければ三十秒ほどで汚れを落として乾燥したした状態で吐き出してくれる。入浴中に洗濯してもらうのもおすすめである。
入浴して体が濡れたままでもふれたところの水分を吸収してくれるので、髪が濡れていてもベッドがわりのスライムに寝そべれば髪がかわく。
衣服などをダンジョンに多く持ち込まなくても、着ていた服がこのスライムのおかげで、すぐに着用できる。
スライムは見た目は食べられそうかもしれないが、食べられない。噛みちぎるとしたらかなりの顎の力が必要である。
アベコウキはダンジョンのできばえを確認して、マリーナを迎えに行った。帰りは一瞬でアンドレスの街に到着。マリーナはまばたきをして驚いていた。
アベコウキは警備隊屯所には立ち寄らずにマリーナと手をつないで帰った。
「えーっ、もう、またお昼ごはん食べてないんじゃ、お腹すいたでしょ?」
「うん」
「急いでなにか作るね!」
アベコウキは腕を組んで考えこんでいた。
「さあ、食べましょ、いただきます」
「……いただきます」
アベコウキの口数が少ない。マリーナがちらっとアベコウキの顔を見る。目が合うとアベコウキが微笑するが、すぐになにか考えこんでいる表情になる。
「コウくん、どうしたの?」
食事を終えて食器の片づけをすませたマリーナが、アベコウキの隣に腰をおろした。
「え、なにが?」
「なんかへんだよ」
「んー、まあ、ちょっとね」
マリーナがアベコウキの膝のあたりを撫でた。アベコウキが顔を上げてマリーナを見つめた。
アベコウキが立ち上がって顔を近づけると、マリーナの唇を奪った。

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