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奇跡の男と牝奴隷たち
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奇跡の男と牝奴隷たち 56

ライラは毛玉を抱いて歩きまわり、魔法の仕掛けが隠されていないか、街の城壁などを確認していた。
地下通路に行ったとき廃教会で見つけた女神像にはわずかに魔力の気配があった。
石板に情報を記録するように、彫像に魔法の情報を記録させる。
過去におそらく街の中に配置されていたはずの彫像は、街の教会の庭にいくつか残されていた。
マリーナとアベコウキとライラが教会にやってきたとき、僧侶メトラは驚いた。今までライラは教会へ訪問することは、まったくなかった。
訪問されたマリーナから、廃村を利用して施設を作りたいという案を相談された。
(配置に必要な彫像が足りない)
ライラが、マリーナと教会の庭にある彫像をながめながら確認した。
僧侶メトラは、ライラがアンドレスの街に過去の魔法の仕掛けが残されていることを確信しているのを知らない。ライラが何を調べているのか、何のために教会へ来たのかわからない。
マリーナとアベコウキが僧侶メトラと面会をするときに、街の名士であるライラがいることで面会の申請が通りやすくなるということはたしかにある。けれどマリーナも評議会メンバーなので、ライラが一緒に教会に来なくても面会は可能である。
アベコウキが一人で教会に来たとすれば、なかなか僧侶長のメトラと面会するのは難しいだろう。
「展示品を、私はもう決めてある」
ライラは、マリーナの発案に賛成することを伝え、魔法の情報のかけらのような彫像がどれだけ現存しているかを確認に来たことを、僧侶メトラに話さなかった。
教会から宿屋に戻って来たライラに、バレンドルフが騎士団の二人を連れてやって来た。
地下通路から推測される、街に隠された魔法発動地点の特定。バレンドルフは魔法発動地点ではなく、単純に何かが地面の下に埋められていると思っているらしいことが話をしてみてわかった。
ライラはバレンドルフと騎士団の調査員二人と一緒に、魔法発動地点を特定した。
魔法発動地点は、領主の館の敷地内でなかった。
それは警備隊屯所の敷地から西に少しずれた路地。
街の住人の往来が多い市場通りからもずれている。
バレンドルフや騎士団の二人に、ここが魔法発動地点であることは教えなかった。
評議会の会議中、上納金を払わなくてもいいことを教えたあと、ライラは街に秘められた魔法を発動させる方法を考えていた。
マリーナがバレンドルフに協力してもらい広場開設の準備を行っていた。騎士団の二人は、展示品の警備、不審者への警戒を、警備隊兵士たちと協力して行っていた。また僧侶メトラが布教活動の支部を任せるための人選や指導を行っていた。
領主クロノバルコは特に広場開設に関わっていなかったが、アンドレスの街の過去の遺産について嗅ぎつけられたくはない。
エルシーヌには、地下通路の地図から警備隊屯所からさほど離れていない場所に何か過去のいわくがあるという情報がすでに、バレンドルフと騎士団の二人から報告されているはずだった。すでに街の過去の歴史については、僧侶メトラを街に呼んだ時期には調べさせているかもしれない。
アンドレスの街は軍事拠点として西域の中心に位置していて、西域を制圧するには最適な位置にあることに、エルシーヌは気づいているだろう。
ライラが警戒していたのは、街を敵に占拠されたときの街ごと敵軍を壊滅させるための罠として用意された魔法の発動だった。
村に地下通路を作らせたのは誰か。街に魔法の仕掛けを作った目的はなにか。それがわかればどんな魔法が発動するか予想することができる。
魔法の情報を記録された彫像の配置。これは街全体を魔法陣として考えることで、彫像の配置を決めることができる。
現存していない彫像のかわりになるものはないか。騎士団の調査員が録音に使っていた石板。それに彫像と同じ情報を記録すれば代わりにはなるかもしれない。

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