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奇跡の男と牝奴隷たち
官能リレー小説 - その他

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奇跡の男と牝奴隷たち 6

この世界の5つの公国のうち4つの公国は、それぞれ東西南北の地域を統治している。
北方の大山脈を越えてきた古代の王と民は、北の地域で暮らしている山の民カルームと出会った。
髪は赤毛だが、その他の雪のように白き肌の色や青い瞳は似ていた。
疲労困憊していた古代の王とついてきた民たちを、山の民カルームの人々は客人としてもてなした。
古代の王はカルームの民に魔法の知識を与えた。
それまで魔法の技術を知らずに生きてきたカルームの民は、古代の王に自分たちの族長の娘と婚姻してほしいと提案した。
大山脈を越えて旅に疲れていた民たちはカルームの民たちと北方の山岳地域で暮らすことを望んだ。
古代の王、今では導きの王とも呼ばれているが名前も残されていない者は、カルーム族の姫を娶り新たなる族長となった。
北方の赤毛の民カルーム族が、はじまりの民と呼ばれるのはそのためである。
北方の山の民カルームも肌の色は白く、黄色の肌の民ではない。
やがて増えたカルームの民は、北方から南下して大陸中央の平原地帯へ丘陵と森を抜けてやってきた。
山岳地域は農耕には向かなかったが、平原地帯は農耕には適していた。
北方は狩猟して得た鳥獣の肉が主な食料であった。さらに平原地帯からの穀物を共有することで、カルームの民はさらに栄えた。
東方の民アルタは古代の王と同じ金色の髪だったが、瞳の色は緑色であった。
中央の平原地帯で穀物が魔法によって育成されて収穫されるようになると、東方にもその技術を授けてほしいと、いくつかの族長たちがやってきた。
北方でひとつの部族のみの山の民と異なり、東方はいくつもの部族が大地を分けあって、それぞれ農耕を行って暮らしていたのである。
アルタ族の中で、カルーム族に魔法技術を授けられた部族は栄え、他の部族を従えていった。
エリシーヌの瞳がエメラルドのごとき美しい色なのは、アルタ族の末裔である証である。
部族を統一していくまでにアルタ族にはいくつもの戦があったが、山の民カルーム族は狩猟で弓の腕前は見事であったので、アルタ族の統一に協力したと推測される。
カルーム族とアルタ族が大陸の北方と東方を支配して、長い年月が経過する間に、大陸の西方では大地の砂漠化が進行していた。
エード族は砂漠化した地から水を求め東へ。
褐色の肌と北方や東方と異なる宗教を持つ民族は、中央の平原地帯に暮らしていたカルーム族とアルタ族の混血の民たちが新天地を求め西方への移住と開拓を開始した時代に遭遇した。
エード族は古代の叡知を失っており、残された伝承と宗教を持っていた。
農耕の技術は砂漠と平原の間にある水の少ない荒野のために発展していなかった。
カルーム族、アルタ族、エード族は共に栄えるために手をつないだ。
エード族の血統を継ぐ者はアルタ族やカルーム族にはない褐色の肌を持って生まれてきた。
髪の色はアルタ族やカルーム族のように金髪だが、肌の色が褐色なのはエード族との混血である者たちの末裔である。

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