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奇跡の男と牝奴隷たち
官能リレー小説 - その他

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奇跡の男と牝奴隷たち 45

北公領の山岳地帯で鉱山を掘っていて地下通路が発見され、古代の寺院跡だった例や東公領で大きな湖の中央に歴代の領主の墓所の島がある例がある。
これらの例から、王国ではダンジョンから財宝を発見した場合は報告し、財宝を王都へ献上する法律ができた。
献上された財宝のいくつかの貴重な品は国宝として王都で保管される。他の品物は貴族たちのオークションのあと、その落札価格の金銭は発掘された公領主へ下賜される。
西公領では発掘例がなく、ダンジョンは砂漠化している地域にあるために発掘されていないのだという噂があった。砂漠地帯に古代遺跡を求めて旅立つけど学者たちもいたが、今までダンジョンは発見されていない。
ダンジョンではなく廃墟はあり、寺院跡やかつてのオアシスのあった街などは発見されている。
北公領で発見された財宝は加工されて売られてしまった。東公領の場合は歴代の領主が墓所として管理していたので、ダンジョンの中から発見された遺品は東公領の城内で、厳重に警備されている。
エリシーヌの佩刀は、東公領のダンジョンで発掘された名剣という噂もある。
バレンドルフは警備隊に入る以前は、各地の噂を頼りに商人たちが依頼され、遺跡探しをするとき傭兵として同行していた。遺跡から発見された品は王都のオークションにかけるために運搬される。その品物が賊に強奪されないように、傭兵たちが警備をする。
ただし、オークションで貴族の手に渡すよりも、商人たちのあいだで流したほうが金になると判断して横流しする者たちもいる。傭兵に警備させていたが賊に奪われた、と王都に報告すれば横流しを隠すことができる。
だから「盗賊が現れたら負傷したり命を落としても取り返しがつかないので、運搬している品物を抵抗しないで渡すように」と傭兵たちは依頼主から指示されることがある。
カルーム族やエード族の寺院跡は財宝めあての商人たちから荒らされ、貴重な石碑なども破壊された。そうしたことも現在の魔法知識の損失という結果につながっている。
アンドレスの街に持ち込まれた媚薬や媚毒の香の搬入経路の調査を行っていて、街には先人たちにより隠されているものがある可能性がある情報をエリシーヌたちはつかんだのだった。
廃墟の小村にある地下通路は小規模なダンジョンではあるが財宝はない、と騎士マルセリナは小型の石板に録音した。
王国としては発掘された財宝の有無が問題であり、その歴史性や魔法知識については報告の義務を法律で定めてはいない。財宝を私財として保有し、それを軍備費用として挙兵されることを警戒している。
王国の富は王の直轄領に集め、他の公領主たちの財力は抑制しておくというのが王国の方針である。
違法の薬物は高値で取引される。そのため法で規制されている。安値で取引されるものであったとしたらたとえ使用者の体に被害をもたらすものであったとしても、規制されたりはしないだろう。
大陸の南公領、大陸の南端の港街カルーバを主都としており王都から陸路では一番遠方に位置する。
他に船の停泊できる海岸付近には宿や市場がある街が三ヶ所あり、そこから内陸部で収穫された作物などをカルーバを含めて四つの市場で取引して、船で輸送している。
内陸部で暮らす平民は作物を育て収穫して、街で買い取ってもらい収入を得ている。
東公領にも巨大な湖があり、移動や輸送に帆船を使っているが、その船は南公領の商人たちが使用している帆船とよく似ている。
同じ帆船の製造技術が使われているのは、南の地域の民もかつては大陸を旅して訪れていたことの証である。
人の集まる街に行けば、他の公領とのちがいにすぐ気がつくだろう。南公領には王立神聖教団の教会がないのである。
王立神聖教団は豊穣の女神を主神として崇拝している教えだが、南の地域では海が崇拝の対象である。たとえば船で海を渡っていて状況判断を誤れば嵐に遭遇して沈没する。海で亡くなった死者は、海からの風となって大陸を渡って愛する者のもとへ帰ってくる、と信じられている。
こうした南の民の考えを異端とする王立神聖教団は南の地域から、かなり前の時代からすでに撤退している。王立神聖教団設立以前の布教者が大陸の南の地域の布教を断念したものらしい。
南公領以外は、各地の教会を巡礼で旅をする信者が移動するために街道などが整備された歴史があるが南公領では、巡礼者がいないことや、星の位置、季節ごとの太陽の位置、風の流れなどを観測して旅をする習慣があり、街道は整備されていない。

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