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奇跡の男と牝奴隷たち
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奇跡の男と牝奴隷たち 42

エリシーヌは、ライラ、マリーナ、アベコウキに魔法使用許可を与える方法として、騎士団の騎士にならなくてもよい協力者への特例処置を利用することにしたのである。
「というわけで、バレンドルフ、以前から調査したがっていた遺跡の宝探しができるようになった」
エリシーヌに呼ばれてバレンドルフがこの話を聞いて思い浮かべたのはピクニックだった。
(しかたない、マノンに全員分のサンドイッチ弁当を作ってもらうとするか)
バレンドルフの妻マノンは当日、夫のために全員分の弁当を用意した。
一度、街から出て北西にある旧教会の廃墟がある廃村から、地下遺跡が領主の館か街まで通じているかを調査する。
「危険はないと思うが野生の動物が遺跡に侵入していたりするかもしれない。暗いので足元に注意するように。あと地下は気温が低いので上着かロープなどで体を冷やさないように」
調査へむかう前日、調査の参加者全員を昼間の酒場に集めて、バレンドルフは全員の顔を見ながら言った。
「寒いのは、嫌い」
ライラが黒い毛玉を撫でながら、ぽつりと言う。
「なんか、こわいかも」
マリーナもそう言ってバレンドルフを見つめる。
それを聞いた調査員のルシアとマルセリナが黙ってはいるが、何か言いたげな表情を浮かべている。
(文句があるなら自分たちだけで行くと言い出しそうな顔だな)
アベコウキだけはバレンドルフに笑顔を浮かべながら「いいね、探検だ!」と言う。
(エリシーヌ様も無理難題をおっしゃる)
バレンドルフは騎士団に協力することで、魔法使用許可がもらえることを説明した。
「なるほど。行く」
ライラがそう言ってバレンドルフにうなずいた。
解毒の魔法を習得しても、許可がなくて使用不可というのでは意味がない。
「コウくん、行きたいの?」
「うん。ちょっと気になるんだよね」
「しょうがないなぁ、私たちも行きます」
マリーナは、アベコウキのことが心配でついてくることにしたらしい。
(ちっ、足手まといが三人もついてくるなんて)
ルシアは黙って飲み物をがぶ飲みした。
ルシアとマルセリナは、エリシーヌから騎士団にとって三人の法術師が騎士団にとって大事な役目がある、そのために許可が必要だと言われている。
ただ頭では納得しても、気持ちが落ち着かない。
「はい、みなさん、よろしくお願いします」
マルセリナが微笑を浮かべて全員に発言した。
(獣がいても、ライラは自分の身だけは守るだろうし、マリーナさんは傭兵バレンドルフと騎士団の騎士が二人いれば大丈夫だろう。たしかに街の地下に何かあるはず)
先日、庭に魔法陣を作ってみたら奇妙な木の成長がやたらと早かったので、アベコウキは街の地下が気になっていたのである。

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