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奇跡の男と牝奴隷たち
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奇跡の男と牝奴隷たち 35

しゃがんだアベコウキはライラの小顔の白い頬にふれた。そのまま耳にふれる。
「あ……」
ライラが手から逃れようと顔をそらすが、アベコウキはあご先をつまんで顔を上げさせた。
両膝をついて、高さを調整するとアベコウキはライラの唇を奪った。
「んっ……」
ライラが涙目になって頬を染めながら、肩を震わせた。そのまま頬に涙がこぼれる。
「服を汚したのは悪かったが、今夜は帰ってくれませんか、ライラさん」
キスをしながらライラの情報を確認して、アベコウキが言った。
「わかった。また別の日に来る」
うなずいてから、小声でライラが言った。
(来なくていい、って言ったら帰らなそうたからなぁ、やれやれだぜ)
服を泥だらけにして宿屋に戻ってきらライラは入浴を終えて、全裸でベッドに身を丸めて寝そべった。
(私を辱しめるなんて。それに魅了の魔法が効いてなかった。あの子、人間なの?)
「うーん、頭いたい……あっ、庭におっきな穴が」
「おはよう、マリーナさん。二日酔いをなおすからこっちに来て」
「コウくん、ちょっと、お庭に穴が」
アベコウキはライラのまわりの地面を破壊して取り出した。地面を泥沼にしたら自分も落ちそうだったからである。
「ごめん、あとでなおしておきます」
「お花とか植えたらいいかも」
ソファーで座ったアベコウキの太ももを枕にして寝そべったマリーナは頭痛が治ったので、機嫌がよくなりガーデニングの提案を始めた。
(凶暴な女の子が植えてあったんだけどね)
ライラの紅い瞳は、朝には紫色の瞳になっていた。
見た者を虜にする[魅了]の特技をライラは持つ。
自分の娘だと思い込まされている初老の商人。
自分の愛人が産んだ子だと信じこんでいる商業ギルドの首領。
ライラは異性に暗示をかけて記憶を植えつける。
いくら暗示をかけてもバレンドルフは恋人に惚れこんでいてライラの恋人にはできなかった。
そして昨夜、たしかに紅く輝く瞳で見つめたにもかかわらず、正気のままでいた少年と遭遇。そのまま唇を奪われるという辱しめを受けた。
鏡を見つめたライラは、指で自分の唇にふれた。
(まだ感触が残っている感じがする)
異界から召喚された魔族。
それがライラであった。
「おなかすいた」
召喚した元僧侶の男は全裸で魔方陣の中に現れた美少女に魅了されて、ふらふらと魔方陣に入った。
魔方陣は結界の役割があり、召喚したものから術者の身を守る。魔方陣に踏みこんだことで術者は身の安全を失った。
元僧侶の男は息を荒くしながらライラを床に押し倒して、むしゃぶりつくように体にふれ、唇を重ねて欲情した。
衣服を脱ぎ散らかした男は、両腕を広げるライラの上にかぶさるように勃起したものを突き入れた。
「ふふっ、もっとちょうだい」
体を揺らされているライラにうながされて、無我夢中で男は腰を動かして射精まで突き進む。
射精と同時に生気を根こそぎ奪われ、気絶した男の顔を踏みつけてライラは魔方陣を出た。
召喚魔法は一方通行で異界へ帰れないとわかったライラは、こちらの世界に移住することに決めた。
餌はいくらでもいる。
魔族のライラは人間の世界に潜伏しながら、人間の観察を続けている。
セックスをすることは、ライラにとっては食事であり、快感はない。
アベコウキが頬にふれ感度を[敏感]にしたので、ライラは初めて快感を知った。
ライラが姿をくらますとき、身近にいた男性たちは餌にされて心が壊される。
ライラに「愛している」と言った男たちは肉欲と快楽に溺れ、ライラに身も心も、生気も捧げた。
人間が男も女も愛しあってセックスの悦びにふけるのを、ライラは理解できなかった。

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