PiPi's World 投稿小説

奇跡の男と牝奴隷たち
官能リレー小説 - その他

の最初へ
 20
 22
の最後へ

奇跡の男と牝奴隷たち 22

マリーナはわからない言葉がアベコウキの口から出てきても詮索しないでいるが、僧侶メトラは「そこをもっと詳しくお願いします」と質問してくる。
アベコウキが説明しようとするほど、僧侶メトラが首をかしげるという展開に。
逆にアベコウキも僧侶メトラからこの世界の魔法知識について説明を聞くほど、むずかしさを感じる。理論なんかいらない実践あるのみ、と言いたいのをアベコウキは我慢している。
マリーナの家にアベコウキが滞在を許可されているのは、僧侶メトラの責任で了承されている。
僧侶メトラがアベコウキを教会か警備隊屯所にと申し出れば、マリーナの家から強制連行もありえる。
(マリーナさんにメトラのおっぱいをチラ見してるのがバレたのかなぁ)
アベコウキなりに悩んでいる状況。
そこにマルセリナとルシア、王都の騎士団から視察官としてやってきた二人がさらに訪問してきたのである。
「マリーナ女史は評議会メンバーとして、アンドレスの街の住人代表という立場で活動なさっておられます。これは貴族の身分か商人の身分の議員が主流の他の街の評議会にはみられないこの街独自の特徴といえるでしょう。どのような経緯でマリーナ女史は議員となられたのでしょうか?」
マルセリナがマリーナに質問し、ルシアはその音声を手のひらサイズの石板に録音している。
王都にはこうした石板が大図書館に多数保存されている。書物よりも耐久性に優れ、また小型なためにこれからは書物よりも石板が増えていくものと予想されているらしい。
マリーナは行ったことがない王都の大図書館や小型だが実際に石板にさわらせてもらったりして、少し機嫌が良くなったようだった。
マルセリナは騎士団の軍服に、コートをまとっていた。白色を基調とした軍服で、コートも白色。腰には細身で先端の鋭く尖った刺突用の片手剣レイピアを装備している。
ストレートの金髪が肩のあたりで切り揃えられていて、生真面目そうな印象を人に与える。
(ふだん、私はまじめですって顔ですましている女の、セックスのときの乱れっぷりはエロい)
アベコウキはそんなことを考えていた。
その隣でソファーに座らず立っているルシアは、赤毛のショートカットで、少しそばかすがある。笑うと小さなえくぼができる。愛嬌のある顔立ちで、ちょっぴりつり目の大きな二重まぶたである。
服装は作業着のような黒服で、これは北方の狩猟着らしい。それにチョッキのような茶色の革鎧を装着している。武器は持っていないようだ。
(ジャックナイフを持たせたら似合うな)
ソファーにマルセリナと僧侶メトラ。
マルセリナの脇にルシア、メトラの脇には二人の視察官を案内してきた警備隊兵士見習いのアルベルがいる。
(アルベルがリスかうさぎなら、ルシアはトンビとか鷹っぽいな)
アベコウキはマリーナの隣で客人たちをながめて楽しんでいる。
リビングに視察官の二人が来たとき、騎士と従者ということだったが、マリーナとアベコウキに挨拶の握手を交わしている。
「ねぇ、ルシアさんも騎士なんでしょう。どうしてルシアお姉さんは騎士団の服じゃないの?」
そろそろ別の評議会メンバーのところへも行くのでおいとまします、という話の流れのとき、アベコウキがルシアをからかってみることにした。
「マルセリナさんは騎士だけど、お姉さんは騎士じゃないの。でも、一緒に旅をしてる仲間よ」
「ふぅん、そうなんだ。バーン!」
右手を親指と人差し指だけ握らずに指鉄砲の形にして、アベコウキはルシアの左胸あたりに向けた。
「メトラ様、この子は……」
「わたくしもこの子の直感の鋭さには驚かされています」
アベコウキは、握手したついでに二人の情報を確認してみた。
マルセリナは[剣技]の特技を持っているが、ルシアは[精霊銃]というアベコウキの知らない特技を持っていることがわかった。

SNSでこの小説を紹介

その他の他のリレー小説

こちらから小説を探す