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奇跡の男と牝奴隷たち
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奇跡の男と牝奴隷たち 184

ウルーズをふくめた宿場街は、もともとは連合軍の駐屯地というだけではなく、オーリッサの都から古都アンドレスを経由して、戦場へ物資を輸送するための拠点であった。宿場街がアンドレスの街の東と西ではなく、北と南にあるのはそうした事情による。
公主テオドールが戦死し、帝国は南公領としてクラウセスタ王国を盟主とする連合国に合併した。
戦後オーリッサの都には、クラウセスタ王国の貴族たちが補佐役して移住してきた。
公主テオドールの亡きあとを継いだダルア公は、農地開発の推進政策やオーリッサの都の商業政策などをクラウセスタ王国から来た貴族たちの評議会を設立して、政務を丸ごと委任した。
領地の農地開発政策は中断され、クラウセスタ王国との取引によるオーリッサの都の商業政策を中心に政策が行われた。その結果、オーリッサの都には増築された建物により、迷路のような入り組んだ路地ができあがった。
農地開拓政策も戦後に再開されていれば、南北だけでなく広範囲に居住地ができていて、オーリッサの都に人口の集中は避けられたはずであった。
オーリッサの都の商業政策のみ行った評議会の政策のバランスの悪さが、オーリッサの都の崩壊によって露呈したといえる。
オーリッサの都の評議会議員はクラウセスタ王国の貴族たちとのつながりがあり、北公領や東公領との取引よりもクラウセスタ王国の取引を優先した。
戦後、平原の魔女イラベラと愛妾フラゥレッティの父親である宮廷官僚ステファンが蓄えた財力で、宮廷の権力を動かしていた。
オーリッサの都に派遣された貴族たちは、ステファンの指示でクラウセスタ王国との取引を優先する政策を行った。その後、オーリッサの都の評議会は南公領の工作員サンダリオが実権を握り、東公領や北公領との直接の商業取引は避け続けた。
王都エルドニアの市場は、北公領、東公領、西公領を往来する旅商人たちを受け入れている。
直接北公領や東公領と取引するには、公主とのつながりが必要となるが、工作員の偽貴族サンダリオはそれを避けたかった。
宮廷の権力を動かしていた宮廷官僚ステファンが死去し、遺産を相続した平原の魔女イラベラが手下としていたギャングを見捨て、商業ギルドを組織すると、ギャングどもは活動拠点をクラウセスタ王国から西公領のオーリッサの都へ移した。ギャングどもは、平原の魔女イラベラから、飼い主を南公領の呪術師とつながりがある評議会議員サンダリオに変えたのである。
ルミエールは、アンドレスの街からギャングどもを駆逐したが、ギャングどもがどうやって媚薬を入手しているのか確認できずにいた。
しかし、吟遊詩人ディオンから帝国軍で媚薬を兵士に投与していた歴史があることや、僧侶メトラから呪術師が媚薬を作り出すことを教えられた。
西公領で呪術師が潜伏しているとすればアンドレスの街ではなく、オーリッサの都だろうと推理していたが、確証がつかめなかった。
評議会議員サンダリオを北公領から暗殺に来た諜報員レギーナが監禁され、媚薬を使用されたことからルミエールは、評議会議員サンダリオと呪術師とのつながりをつかんだ。
ルミエールがサンダリオの捕縛すれば、オーリッサの都の衛兵が、サンダリオを奪いにアンドレスの街まで攻めて来る可能性もあった。
その時に備えてルミエールはアベコウキに避難所の作成を依頼した。
ダンジョンが完成し、これからという時にオーリッサの都で民衆のゾンビ化が発生し、サンダリオを捕らえそこねた。

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