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奇跡の男と牝奴隷たち
官能リレー小説 - その他

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奇跡の男と牝奴隷たち 177

(俺を生かすため……)
ルミエールの言葉がジョルジュの胸を打つ。
「どのように生きるか、それは、あなたが決めること。われわれは干渉しない」
ルミエールは会議の場にいる全員の顔を見渡し、他言無用と言った。
「ジョルジュ、われわれはあなたがここにいることや身分を隠しておく。特別扱いにはしない。それでよろしいか?」
「はい、ありがとうございます」
ジョルジュは涙ぐみながら着席した。
「バレンドルフ、警備隊の人員より、オーリッサの都に連れて行く者を三日以内に選び報告せよ」
「マリーナ女史、途中の宿場街にも、マリーナ女史のサラダを配給する。アベコウキと準備を進めておいてくれ」
「メトラ、オーリッサの都に私とバレンドルフが行っているあいだ、アンドレスの街を頼む」
ルミエールが指示を出し、全員が了解する。
オーリッサの都まで騎士ルシアが先行してサラダとパンの配布を行い「疫病」の噂が誤りであることを伝えた。「疫病」は治療可能な病であることを伝えられたので、旅人への対応は、商店の値上げ以外はかなり緩和されていった。
バレンドルフが馭者で、女兵長レギーナと補佐官アルベルを荷台に乗せた幌馬車一台。ルミエールと騎士マルセリナは馬に乗って、宿場街ウルーズの入口に近づくと、待っていた騎士ルシアがバレンドルフに手を振った。
酒造り職人の娘マイリスが雑貨屋の主人の接客の対応に腹を立て、ジョルジュと相談して宿泊せずに通過した街である。
アンドレスの街とオーリッサの都の廃墟のちょうど中間地点にあたる。
オーリッサ奪還戦のあと、騎士ルシアは特技の早駆けで移動して、ウルーズの街で落ち合うことになっていた。
騎士ルシアはオーリッサ奪還戦のあと、オーリッサの都周辺の村に立ち寄って配給を行い、宿場街ウルーズで合流するように命じられた。
奪還戦を成功させた強者たちは、ウルーズの街の寂れた酒場で、騎士ルシアの報告を聞いてため息をついた。村人たちが小村から逃げ出して、誰もいなくなっていたのである。

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