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奇跡の男と牝奴隷たち
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奇跡の男と牝奴隷たち 174

午後、警備隊屯所の会議室で緊急で対策会議が行われた。ジョルジュとマイリスも呼ばれて、緊張しながら着席していた。
軍服姿の男装の麗人ルミエールや、見慣れない褐色の肌の神秘的な雰囲気の美女メトラが会議室にあらわれると、二人の目はつい奪われてしまう。
二人はエード族の人物と会ったことがなかった。
アベコウキに、ジョルジュは西公主ルミエールや僧侶メトラについてたずねると「二人とも美人だよ」と言っていたが、想像していた美人よりも二人は美しい人物なのだった。
マイリスは、マリーナをふくめ三人の美人がそろった会議室で、さらに緊張してしまった。
「遠いトレスカーナの街から書状を届けてくれた二人に感謝する。ジョルジュ、マイリス、御苦労様でした」
ルミエールは、会議を開始してすぐ二人に感謝の言葉を伝えた。ルミエールに名前をいきなり呼ばれると思っていなかった二人が恐縮している。
「不審な呪術師と思われる者たちと歩く骸骨の目撃情報から、おそらくオーリッサの都で呪術師どもが歩く骸骨を作成したものと思われる。王国からの調査団が去ったあとオーリッサの都に侵入した呪術師どもがまだ潜伏しているのか捜査することにした。ただし、呪術師どもが潜伏していた場合には、作成した歩く骸骨との戦闘も予想される」
歩く骸骨について、かつて帝国軍と王国連合軍の国境線の戦闘で、帝国軍が髑髏の兵団を用いた事例を僧侶メトラが説明した。
「人骨を人のように歩かせることは、どのような呪術によるものかは不明ですが、可能であるということがわかります」
僧侶メトラは説明を終えて着席した。
「われわれのなかで、歩く骸骨について知識があるとすれば、アベコウキだけだ。もしも武装した歩く骸骨にオーリッサの都でわれわれが遭遇したら、どのように戦えばよいか教えてくれないか?」
ルミエールがアベコウキに質問した。
「ジョルジュさん、歩く骸骨を見たとき、呪術師らしい人物はそばにいなかった?」
狼の群れが襲いかかっていたので、そばにいたら狼に襲われていたと思う、自分が見たときにはそれらしい人物は見なかったとアベコウキに答えた。
「メトラさん、オーリッサの都には遺体を焼いたあとの人骨がたくさんあるってこと?」
「ええ、調査団の人数では、残念ながら、おそらくすべて埋葬できるほどの穴を掘ることはできずに山積みにされていると思われます」
「狼の群れが歩く骸骨を襲ってたってことは、オーリッサの都にもたくさん狼がいるってことだよね。呪術師の人数が多くなかったとしたら、今ごろ狼に食べられちゃって全滅してるかもしれないよ」
とアベコウキが言った。
(狼を撃退しなければ呪術師どもはオーリッサの都に侵入できなかったということか)
バレンドルフが話を聞いて考えている。
「アベコウキ、ジョルジュが見た大量の歩く骸骨を呪術師どもが使って狼をオーリッサの都から撃退したとは考えられないか?」
「それはないと思うよ」

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