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奇跡の男と牝奴隷たち
官能リレー小説 - その他

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奇跡の男と牝奴隷たち 143

このあたりではむかしから、近隣の村人たちが協力して共同の広い畑を耕作しているのだという。
そのまま村に泊まらずに、ルシアとマルセリナたちは帰還の旅を急いだ。ガストンも途中でルシアとマルセリナの治癒の魔法で回復してもらい、体力を維持しつつ、アンドレスの街を目指して荷馬車を走らせた。
「バレンドルフ隊長、報告があります」
<自由の広場>の警備に来ていたバレンドルフが、二人の騎士が撤退してきた情報を聞いた。
「よし、そのギャングは俺が連行する。他の全員は食事をして、ゆっくり休んでから街に来てくれ」
バレンドルフの報告を聞いたルミエールは招集をかけた。僧侶メトラ、マリーナ、アベコウキがバレンドルフの連絡を受けて警備隊屯所に集まった。
そのとき、すでに騎士ルシアが先に帰還して、警備隊屯所の執務室でルミエールの目の前に、いくつかの証拠品をリュックサックから取り出していた。
訓練で身につけた「拳法」のひとつ早駆けでルシアが広場から戻ってきたことや、捕らえたギャングはバレンドルフ隊長が連行して屯所の牢にいることを説明した。
「ルミエール様、この証言を聞いて下さい」
小村ミッツァのジェンナの証言が石板に録音されていた。
村に負傷した旅商人になりすました男が来たこと。
村人たちがそれを聞いて避難したこと。
村長や若い男性たちが交渉するために残ったこと。
そのなかにジェンナの夫もいたこと。
避難の途中で自分だけ引き返したこと。
旅人になりすました男と村に戻ったこと。
夫が拷問され殺害されたこと。
村長の家で媚薬の水を飲まされたこと。
なりすました五人のギャングに輪姦されたこと。
避難した村人を騙すことに協力したこと。
村人を媚薬の水で服従させたこと。
ギャングは殺害した村人になりすましていること。
他の村にもギャングが潜伏していること。
荷馬車から逃げ出したこと。
宿場街ヴァルラスタの教会で保護されたこと。
夫の「ロイ」になりすましたギャングの男を騎士ルシアとマルセリナが捕らえたこと。
同じ村の人たちを騙したことを後悔していること。
どんな刑罰も受ける覚悟があること。
「卑劣なギャングどもだ」
ルミエールが証言を聞いてつぶやいた。
他の証拠品として、媚薬の水がまだ残っている皮袋、荷馬車から発見した少量の薄紫色の結晶が執務室の机の上に提出された。
「マルセリナは服従した村人たちがギャングを守る可能性が高いと判断し、一時撤退を決断しました」
途中の村ツルガはギャングのアジトにはされておらず、それは周囲の村と共同の畑を耕作する習慣があり他の村との連携が強かったのでギャングが潜入しにくい状況だったからだと、ルシアは報告した。
宿場街ヴァルラスタから南方の小村のいくつかまではわからないが、すでにギャングのアジトにされてしまっていること。
宿場街ヴァルラスタでは、旅商人が来ないために物資が不足し、他の公領へ住人が逃げ出している状況にあることも報告した。
北公主ヴァイモスであれば「ギャングにつけこまれた村など、まとめて焼き払え」と命令するだろう。

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