PiPi's World 投稿小説

奇跡の男と牝奴隷たち
官能リレー小説 - その他

の最初へ
 132
 134
の最後へ

奇跡の男と牝奴隷たち 134

「マリーナさんがあと家の庭で収穫した生野菜のサラダを登録しなさいっていうんだけど、サンドイッチも野菜はさんであるし、スープも野菜も煮込んであるし、生野菜のサラダはダンジョンのメニューに必要だと思いますか?」
アベコウキがルミエールの顔をじっと見つめて言った。
「ふふ、よかろう。マリーナ女史の生野菜のサラダがアベコウキに必要だと思う者は挙手を」
アベコウキ以外の全員が挙手した。
「禁止されてる召喚魔法じゃないからね。なんでも出てくるわけでもないし、呪文を唱えるけど、術者の魔力を奪ったりしないから、合図みたいな感じで誰でも使えるから……」
「コウくん、サラダ、とか、パン、とか言ったら出てくるっていうふうにすれば?」
「うん。それはだめだよ、パンツとか言ったらパンが出てきたら困るから」
マリーナとアベコウキの会話を聞いて、僧侶メトラが思わずクスッと笑ってしまう。
「ダンジョンがアンドレスにあることを神聖教団に報告していませんから問題ないかと。噂になったとしても、ダンジョンに行く方法や地上に戻ってくる方法はこの評議会の者しか知らないですからね」
僧侶メトラがアベコウキに言った。
(ライラが交渉に失敗しても、これでなんとかなるな。それにしても、アベコウキはおもしろい)
ルミエールが微笑み、目を細めてアベコウキを見つめた。アベコウキは「生野菜のサラダかぁ」と小声でぼやいている。
「では、これで今回の会議を終了する」
ルミエールには、考えなければならないことがいくつもある。たとえば減税になったことを他の街や村にどうやって伝達するか、ということ。旅商人たちが小さな村からオーリッサの都の市場を往復しながら、王国からのおふれを伝えてくれていた。手紙なども居住地をめぐって届けてくれていた。それが今はなくなってしまったからである。
騎士ルシアとマルセリナ。
二人は1ヶ月間、数日おきにマリーナの家に訪問して訓練を受けていた。
警備隊の仕事を手伝っている都合もあり、二人で一緒に訪問できず、ルシアかマルセリナだけということが続いていた。
1ヶ月経過して、会議後にルミエールは二人の訓練の進捗を、アベコウキとマリーナを執務室に呼んで確認した。
二人は魔力を思い浮かべる訓練を続けているが、魔法をまだ以前のように発動できてはいない。
「アベコウキから、二人で一緒に訪問するように伝えて、と頼まれた」
ルミエールからアベコウキの伝言があり、翌日の午後、二人でマリーナの家へ訪問した。
「二人ともいらっしゃい。あがって」
アベコウキがダンジョンに出かけていることが増えていたので、マリーナが二人の訓練を手伝うことの方が多かった。
マリーナが手を握って回復魔法を発動する。
手の感触だけではなく、マリーナの手から魔法として魔力が伝わってくるのを思い浮かべて、自分の魔力のありかを感じ取る。
自分の魔力を感じたら、マリーナの手の感触に移動させていく。マリーナは二人がうまく魔力を手に誘導できた時には、一緒に喜びよくほめた。できないときは、はげました。
マリーナは女神ラーダと融合しているので、直感力が上がっている。アベコウキのように見えるわけではないが、手をふれている相手の体をめぐる魔力の強さや、気配を感じることがてきる。
魔力もまた命の力。
アベコウキがルシアとマルセリナを訓練したあとで後日、マリーナが訓練を手伝うと、二人の魔力が強くなっているのを感じた。

SNSでこの小説を紹介

その他の他のリレー小説

こちらから小説を探す