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奇跡の男と牝奴隷たち
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奇跡の男と牝奴隷たち 127

「なるほど。石板のかけらに魔力がたまらないから、武器にならないということだな、アベコウキ」
ルミエールが言うと、アベコウキがうなずいた。
「でもさ、ライラみたいに自分の体に魔法をかけたら、石板のかけらに魔力をためなくてもいいんじゃないかって思うんだ。あと手がずっとふさがってたら転んだとき手をつけなくてあぶないし」
はっ、とした顔でルシアがアベコウキを見た。
アベコウキが片手を親指を立て、人差し指をのばして、外は握った指鉄砲のかたちにした。
「魔力を撃つときだけ手に魔力をためて、人差し指の先から出るのを思い浮かべたらどうなるか。他のときは手が使える。あと、手のひらを相手にむけて手のひらから魔力が出るのを思い浮かべたら、広い範囲を撃てるかもしれない」
「あっ、それなら私にもできそう」
「マリーナさんは、遠くに離れた人をさわらないで少し体力を回復させるなら使えるけどね。手をふれたほうがはずれないから。ルシアさんは射撃の名手で、弓も射れるから外さないけど」
小袋を返却するとき、ルシアの手にふれた。軽く目を一瞬だけ閉じて、ルシアに弓矢の特技もあるのをアベコウキは気がついた。
(あたしが弓を子供の頃から狩りで使っていたことなんて、誰にも話したことがないのに。アベコウキは、なんでわかったんだ?)
「アベコウキ、私にもできるか?」
「ルミエール様の剣技は遠くの敵も近づかれないうちにばっさり斬るから、いらないんじゃないかと」
「アベコウキ、私が戦うのを見たのか?」
「ちょっとだけ」
「私の剣技を教えてあげようか?」
「早く走って逃げるコツを教えて下さい」
ルミエールも魔法で素早く動くことを戦闘中に取り入れていることにアベコウキは気がついていた。
かつて少女の頃に北公主ヴァイナモと対峙したルミエールは、瞬間的に素早く動くコツを戦いの中で身につけた。
「大木を切り倒せるほどの大剣をふりまわされて追いかけられたら、逃げ足は速くなる」
とルミエールが微笑を浮かべながら、アベコウキに言った。
「ちょっと、それ、すごくこわいんですけど」
アベコウキは軽い口調で言った。
マリーナは、アベコウキがルミエールと話していると楽しそうだと思い、少し嫉妬した。
ルミエールの目の前で、ソファーに座ったルシアとマルセリナに目を閉じてもらう。
二人の肩に両手を置いたアベコウキは、まず肩に手を置かれている感じがわかるか質問した。
アベコウキは少しイタズラで二人の感度を敏感にして、平然と肩に手を置いている。
「二人とも、どうかした?」
「な、なんでもない」
「……つ、続けてください」
体が敏感になっているのを気づかれまいと二人が目を閉じて、じっと身を強ばらせている。
目を閉じているため、音や温度、あと肩に手を置かれている感覚がわかりやすい。
それとはちがう胸の奥がそわそわとして落ちつかない感じやふれられてもいないのに服の下着の下で乳首が敏感になっていたり、股間のあたりが少し湿っているような違和感がある。息が荒くなりそうになったり、なんとなく体が火照ってきている。
「肩にふれている感じが体に溶けて広がっていくのを想像してみて。ゆっくりでいいから」
アベコウキに言われて、二人は想像しただけで快感度がちょっと上がる。
アベコウキが途中で目を開けると、赤毛のショートカットのルシアの耳やうなじが赤らんでいたり、マルセリナの肩が少し震えたりするのが見えた。

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