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奇跡の男と牝奴隷たち
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奇跡の男と牝奴隷たち 123

吟遊詩人ディオンが、バレンドルフがアンドレス警備隊の隊長に就任したことを「俺もちゃんと聞いたから、まちがいない」とマノンに言うと、バレンドルフにいきなり抱きついたのには驚いた。
「すごい、やったね!」
マノンが満面の笑みを浮かべている。
(ふむ、ライラには、この反応はないな)
吟遊詩人ディオンがライラの顔をチラッと見る。
「抱きつかれたいの?」
ライラがちょっと首をかしげて、ディオンに小声でひそひそと言う。
「あっ、す、すいません」
マノンが新婚二人の様子に気がついて、恥ずかしがりながら厨房に小走りで逃げていった。
「バレンドルフ、行ってこいよ。俺たちはまだ帰ったりしないから」
吟遊詩人ディオンが苦笑しながら、バレンドルフの背中を叩いて言った。
「絶対、厨房でキスをしてると俺は思う」
吟遊詩人ディオンがライラに言って、酒場の椅子に腰を下ろした。
ライラは先に着席してディオンにうなずいていた。
警備隊屯所のルミエールの執務室の扉の前で、マリーナはちょっと緊張している。
隣のアベコウキは緊張などまったくしていない。
騎士ルシアとマルセリナが会議に出席していたのはルミエールの護衛になったことをアンドレスの名士たちに紹介されるためだけではなかったのが、アベコウキにはなんとなくわかっている。
アベコウキが軽く扉をノックした。
「ああ、二人とも入ってくれ」
マルセリナが扉を開けると、ルミエールが執務室の机の前で立っていた。
「勧誘おことわり」
アベコウキが執務室に入って開口一番にルミエールに言った。
「そうか、アベコウキ、執務室に呼んだのは騎士団の勧誘だと思っていたのか」
ルミエールが微笑を浮かべていた。会議中の表情よりも明るい表情をしている。
「私の知らないうちに、何かかわったことをしてはいないか?」
「いやぁ、まあ……」
「とりあえず二人ともソファーにかけてくれ」
ルミエールは自分の机の椅子に座った。
ルミエールから、騎士ルシアの[精霊銃]の能力が先日いきなり使えなくなったと言われ、アベコウキがルミエールから目をそらした。
(あっ、何かやったんだ)
マリーナとルミエールが同時に感づいた。
「さて、騎士ルシアは大変困っている。しっかり説明してもらえないだろうか?」
ルミエールに言われたあと、騎士マルセリナの視線をアベコウキは感じて、そちらを見れなかった。もちろん、騎士ルシアの顔はもっと見れない。
アベコウキは、しかたなく、無断で魔力吸収の巨大魔法陣と広範囲の結界を作ったことを白状した。
ルミエールはアベコウキから、魔法について詳しく話を詳しく聞くのは初めてだった。
僧侶メトラからは、神聖教団の導師からも聞いたことがない魔法の講釈を披露し、修行をしたことがないマリーナをあっという間に魔法が使えるようにできるように教えたことを聞いている。
また、ルミエールの依頼で、ダンジョンを作成してみせた。またルミエールと騎士ルシアの目の前で、オーリッサの都のゾンビの群れをまとめて死骸にしてみせた。

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