初恋の人は 56
女優としての顔もとてもよかったが、今こうしてみてても綺麗な人だ。
「きららちゃんは今や看板女優だからね、彼氏くんは大変でもありちょっと辛いこともあるだろうけど」
「その辺は説明して、お付き合いしてます!」
「俺も特には気にしてませんし」
「いいわね、私の旦那に似てしっかり肝も据わってるわ」
そう言うみどりさんは優しい笑顔のお姉さんである。
そんな話もそこそこに、陽菜と優樹菜も到着する。
「こーすけぇ♪」
会うなり抱き着いてくる陽菜。
「おぅ、そこまで惚れさせちゃった?」
流石のきららも思わずビックリした顔だ。
「ありゃりゃ、話には聞いていたけど、陽菜ったら嵯峨っちに思った以上にメロメロじゃん」
陽菜の後に続いてやってきた優樹菜。
可愛らしい赤ん坊を抱いての登場である。
業績右肩上がりの有名社長の妻になった彼女だが、今の姿にそんな雰囲気は一切ない。
学生時代のギャルっぽさも抜けて普通に美人になっている。
でも着ている物は良さそうで品があり、彼女の立ち振る舞いもいい所の奥様と言う感じがある。
誰しもが嫁にしたい女になっていると言うか、あのギャルがこうなると見抜いた旦那の目が凄いんだろう。
俺とは大違いだ。
「でも、はるるん先生と喜多岡さんお久だよ!」
「そだね、喜多岡さんとは以前会ったけど、はるるん先生はお久だ」
ニコニコ顔の2人。
だけど視線はアンナの胸の方に・・・
「デケェ・・・なにこれマジ!」
「マジヤバイ、超ウケる!」
素が出てる2人。
まあ、アンナの胸を見たらこう言う反応だろう。
「もう先生なんて呼ばれるのもおこがましいわ・・・今はこの胸で男を喜ばせるAV女優なのよ」
少し自嘲気味だが、これぐらいならいつものアンナだ。
「そんなんだ・・・はるるん先生は優しいからずっと先生して欲しかったんだけどなぁ・・・」
「あの件かな?・・・はるるん先生が悪いヤツにハメられたって話」
「ああ、聞いた聞いた!・・・あれって本当だったんだ!」
俺はよく知らなかったけど、女子の間ではそんな噂話があったらしい。
アンナこと神崎春香先生は若いながらにしっかりした先生で俺の母親もいい評価をしていた。だからあの時も俺がやらかしたと思って怒ったのだろうと思っている。
女を覚え始めた男子からは主に胸と尻と、身体にしか興味を持たれなかったが女子の間では優しいところと歳も近くて友達感覚で話せるところが人気があった理由だときららは言っていた。
「知らない人の方が少なかったのね」
アンナは苦笑いする。
「喜多岡さんも変わったよねぇ、あの頃は近寄りがたいオーラがあった」
「うん、それはどういう意味でなのかな、滝さん」
「うん、まあ、色々?それと今は浦部だかんね」
陽菜はグラドルなのに枕営業どころか処女というホワイトな事務所にいるようだが、優樹菜はセレブ入りしてどんな性生活なのか気になるところである。
優樹菜の夫がどんな私生活なのかも謎だ。もしかしたら俺みたいにセフレがいるかも知れないし、妻一筋とも考えられるだろう。
セレブ婦人なら財力もあるので、アンナ程ではないにしても顔や体もいじっているかもしれない。そう考えると脱がしてみたい気もする。
しかし、純粋にプレイのことだけ考えると吉良みどりである。赤ん坊のせいで優樹菜はエロく見れない。