初恋の人は 30
結局、耐えきれず放出。
こればっかりはプロと素人の差だから仕方ない。
そうやって一度セックスして、俺達はそのままダイニングに向かう。
無論俺はパンツを穿くが、きららは全裸だ。
プライベートだと全裸が落ち着くらしい。
「わーい!コーくんとセックスできるわ、アンナさんのご飯は美味しいわ、最高っ!」
テーブルに並ぶ料理を見てきららが歓声を上げる。
和食中心の献立だが、はっきり言って極上に旨い。
きららも料理は得意な方だが、アンナのはプロ級に上手い。
きららも素直に教わっているぐらいだ。
「ふふ、喜んで食べてくれる人がいるから、作るのが楽しいわ」
アンナの笑顔も幸せそうで、それがまた楽しい食卓にしている。
そんな訳で、俺も食事を頂く。
「そう言えば・・・来週から新しいお仕事が決まりました」
「おっ、いよいよ次作?」
食べながらアンナのそんな報告を聞く俺。
「お仕事は雑誌のグラビアです」
意外に思えた。
きららのヌードグラビアは多いのは知っているが、アンナのは探しても見つからなかったからだ。
「前回の映像作品で、縄師の先生が気に入ってくださって・・・今回はSM雑誌の緊縛グラビアです」
成る程。
そっち方面なのか。
実際Mカップと言えど、年齢的に若くないアンナにグラビアの需要は微妙だとは思った。
若くて爆乳で綺麗な子は、きららを筆頭に沢山いるからだ。
前回作品が好評だったとは言え、その売り上げはきらら達上位と比べ物にならない。
言わば高浜アンナの人気はその程度なのだ。
「今までそんな辛い仕事が、決まったら泣いて暮らしていましたが、浩輔さんのお陰で初めて喜んで仕事に向かえます」
微笑むアンナ。
こんな明るい笑みを見ると、彼女が神崎先生に戻ったような気がする。
「じゃあ、高浜アンナがいい仕事できるように可愛がらないとな」
俺のそんな言葉でアンナが蕩けた笑顔になる。
年上だけど、そんな所が可愛らしい。
「皮肉なものよねぇ・・・同じ男に調教されて、片方はセックスの楽しさに目覚めて、もう片方はセックスの辛さを味わうなんて・・・」
そう言うきららの言葉は、俺もそう思う。
きららとアンナは、正反対の位置にいる存在だろう。それぞれの気持ちは違えど俺は2人とセックスするのが楽しいし、幸せだと思う。何より2人とも憧れの女性だったわけだから。
「ただ、時々わからなくなるよな、結川きららと喜多岡由衣も、高浜アンナと神崎先生も、その違いというか、どっちを相手にすれば良いのか…」
今では二人が得難い存在である。もはやセフレの域を完全に超えているからだ。しかし、今でもAVは見ている。彼女たちが持ち帰ってくるのもあるが、特にきららの共演者にも注目してしまう。
二人には語っていないが、別の意味で憧れているキャラが居る。理想の妹だ。実際にいるけど、様々な条件をもたせてないので失格だ。
むしろダメだからこそ理想を抱いてしまう。喜多岡由衣は裏の顔を知るまでは優等生だったし、神崎先生も触りたい一方で近寄りがたい相手だった。
やはり年下で可愛い反面、時にはわがままだったりするけどエッチでは教えたことをきちんとできる妹キャラにも憧れもある。つくづく、AVは男の夢が詰まっている世界だと思う。
「AVがつかない女優なら一度くらい共演すればと言いたいけど、世代もジャンルも違うからな。でも、AVだからこそ一つの作品で両方見れたらお得だな」
「そういう発想もあるんだ」
「今度ときっと、きららがアンナを引き上げる格好になるな。完全なエキストラでは意味がないし、場合によってはアンナが悪役ででも関わらないと、いきなりヒロイン級で共演は無理っぽいな」
「最終的には母娘とかが理想的だけど、私がアンナさんに合わせると、レズとかになっちゃいそう」