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メイドさんに不可能はない
官能リレー小説 - その他

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メイドさんに不可能はない 2

「あのっ……じゃあ、お任せしても、いいですか…?」
「ふふっ、もちろんです」
あなたのメイドなのですから、と莉菜さんはニコリと笑って答える。

「ざっと1時間くらいでやっちゃいましょう。その間ご主人様はお外の空気でも吸って気分転換なさってください」
「あ、ありがとう…」

莉菜さんがメイド服の腕をまくって作業に取り掛かる姿を見ながら、僕はしばし散歩に出かけた。


1時間して戻ってくると、見違えるほどきれいになった家の中で莉菜さんが出迎えてくれた。

「おかえりなさいませ、ご主人様♪」
莉菜さん、あなたはどこかのメイドカフェの御方でしょうか。

「いかがでしょうか」
「うん……なんかすごい。ここほんとに僕の家だっけ、って思いました」
「やりがいのある仕事でした。部屋の乱れは心の乱れと言いますからね。ご主人様は学生でもありますから勉強もきっと捗ると思いますよ」
「ありがとうございます」

「ふふふ、お礼なんていらないんですよ、ご主人様。私はご主人様に雇われたメイドなのですから」
「いえ、そんな」

相当の重労働だったはずなのに、莉菜さんは汗ひとつかいた雰囲気がなかった。
メイドさん恐るべし……というか、タダ同然で働かせて大丈夫なのか。
莉菜さんは楽しそうだからいいんだけど…あぁ、いちいちしぐさが可愛いし。

夜になると莉菜さんが腕を振るって晩御飯を作ってくれた。
ひとり身になってから、一応自炊はしていたが必要最低限しか冷蔵庫に入れていなかったのに、莉菜さんは僕が作るよりもはるかに上手な手料理を振る舞ってくれた。

「ご主人様の幸せな顔が、私にとっても幸せになるんです」

あぁ、まだ出会ってから数時間しかたってないのに、すごく幸せな空間にいると感じる。
莉菜さんが家にやってきて、劇的に僕の身の回りも、心境も変化した。
この数時間で何度心の中でも含めて、お礼を言っただろう。

「片づけは私がやるからいいですよ。それと、お風呂も今沸かしてます。時間が来るまでゆっくりしててくださいね」

莉菜さんはテキパキ、きびきびと動き回る。

「ご主人様、お風呂どうぞ♪」

そう言われて風呂場に向かう。
軽く身体を流す。ちょうどよい湯加減だった。

「莉菜さん…ホントすごいな」
湯船につかり、自然とそんな言葉が出てしまう。
ダメもとで電話したら、とても可愛らしくて有能なメイドさんが一緒に住むことになった。
夢みたいな話だ。でも、これは夢じゃないんだ。

「ご主人様、湯加減どうですか?」
「ちょうどいいです。莉菜さん、ホントありがとうございます」
「いえいえ。お背中流しますんで、わたくしも入りますね」
「えっ??」

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