PiPi's World 投稿小説

美少女、野獣を飼う?
官能リレー小説 - その他

の最初へ
 0
 2
の最後へ

美少女、野獣を飼う? 2

実際そのタイガーってあだ名、小学生や中学生の頃はよく呼ばれていたものだったりする。ただ、今目の前にいるような美少女からは呼ばれなかったなぁ。そう考えると案外悪くないかもしれない。

「で、タイガーくん」
「な、なんだ」
いざ呼ばれるとドキッとするな。しかも年下女子が君付けかよ。

「お腹空いてる?それとも、お風呂入りたい?」

「うーん…」

正直、両方だ。腹も減ってるし、たぶん、いろいろ臭うだろうし。
そんなダメな男をこんな場所に招いてくれた美少女――綾佳は天使でしかない。

「タイガーの好きな方でいいのよ♪何なら両方OK!」
「マジか。じゃあ…いいのか?」
「うん。タイガーがお風呂入ってる間に、美味しいもの作ってあげるよ」
「なんか、悪いな」
「いいのいいの。私がしたいの。タイガーって、なんか、お世話してあげたくなる、そんな感じがするの」

綾佳はそう言って笑う。
変わった子だ。俺にそんなこと言ってくれる女の子なんて今までいなかったぞ。
顔は…そこそこイケメンだって周りでは言ってくれる人もいるが、このデカい身体と目つきの悪さのせいでどちらかというと怖い人、と思われがちだったのだ。俺が望んでここまで成長したというわけじゃないのに。

身長は遺伝だと思う。
父はバスケ、母はバレーボールの選手だった。俺も当然スカウトされ部活でやる羽目になった…が、両親のようにはうまくいかなかった。
もし運動神経が良かったら人生も違ったのだろうか。


「タイガー、どーぞ♪」
「わりぃな」
綾佳に勧められるまま、俺は風呂に入る。

やはりというか、バスルームもなかなかの広さだった。
大柄な俺が、バスタブで手足を伸ばして入れるのって旅館の温泉とか銭湯とかじゃないとできないのに。

「たまにはこういうのもいいのかもな…」
綾佳に甘えっぱなしだ。でもあいつはお世話したガリみたいだし、甘えてもいいんだろうな…


「いい湯だったぜ」
「長風呂だったね、タイガー」
「こんないい風呂に入れるなんて俺の人生なかったんでな」

「ふふっ、大げさねぇ」
綾佳はケラケラと笑いながら食事の準備を進めている。
そういえば部屋の中にいい匂いが漂っている。コイツ意外と料理上手いのか?

「さあご飯だぞー。タイガーくん召し上がれ♪」
「お、おお」

見た目も抜群。それに量も多い。ここ数日まともな飯を食っていなかった俺は、あっという間に綾佳の手料理を平らげてしまうのだった―――

SNSでこの小説を紹介

その他の他のリレー小説

こちらから小説を探す