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闘技場でセックスバトル!
官能リレー小説 - その他

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闘技場でセックスバトル! 21

だが、真っ先に動き出したのは姉御達に後ろに下げられた筈のロドリゴとジュアンだった。
予測できない人物からの攻撃にその男は反応が遅れた。
まずはジュアンが彼の足を払うと畳み掛けるようにロドリゴが腹を殴る。見事な連携だった。
「実はこの男に探りをいれていたんだ」
そういうのはジュアン。
「さて、この男。俺とジュアンが好きにしていいよな?」
「いいわけ無いだろっ、馬鹿どもがあぁっ!」
 なんか格好いい風の発言で構えを決めた2人に、姉御の鉄拳が落ちて引きずられて戻ってきた。
先輩たちも苦笑いをしながら包囲網を締め直すと、倒れた男への警戒を続ける。
あいつら、現状も碌に分かってないんだろうか。
向こうからのちょっかいだけなら、自衛として制圧してから逃げられる。
なのに先手は取るは、こちらから関わってましたとか言うわ、更には正面とはいえない先輩相手に若手2人で闘うつもりとは。
「お〜い、少しは奴隷の気持ちとか考えてるのか? 心配かけといて英雄でも気取る気か?」
 思わず苦言を溢してしまった。
背中に守ってる2人の奴隷たちも、主人の無謀さに困惑しているようだ。
「ちゃんと教えてなかったアタシも悪かったよ。でも他所との私闘はご法度。ちょっかいかけられたらアタシらか、上役に訴えるようにしな」
出来るだけ言い聞かせるように、2人に姉御は説教している。
 
「…………まったく、過保護というのも存外つまらないものだな……」
 ロドリゴとジュアンの連携に倒されたように見えた男は、脚のバネだけで軽々と立ち上がった。
たいしてダメージがあるように見えないし、十中八九わざと攻撃を食らったのだろう。
「うむうむ……やはり、やられたフリだったか!」
「いくら不意打ちっぽかったといえどもよぉ……若手の攻撃で倒されるタマにゃ見えねぇしよぉ!」
先輩たちは驚いた気配も無く、当然のように構えを崩していない。
先日の試合で痛感したが、ある程度経験を積んだ先輩たちには俺たちの思考など、かなり分かり易いのだろう。
目の前の男の目も淀んではいても腐った色は感じられない、俺たちより弱い可能性などほとんど無いだろうな。
「少しは後輩に経験を積ませる気はないのか? 例えばよ……強く成れたと勘違いして調子よく攻め立てる若手が、反撃であっさりと地面に転がされるとかよぉ!」
なにやら大げさな身振りで語りだした男は、上気した顔で2人をネットリと見ている。
ロドリゴとジュアンに対して発情しているのは明らかだった。
その男は二人に接近しようとしたが、それを先輩の男達がガードする。
だがその次の瞬間には男達はふらふらと倒れこんでしまっていた。薬でも嗅がされたのだろうか?

 姉御がこちらに向かって頷いたのを見て、俺はすぐに奴隷2人を肩に担ぎサクヤと共に全力で駆け出した。
すぐ横ではロドリゴたちを抱えた姉御が、脇目もふらずに併走している。
「流石に、得体が知れ無すぎてぇっ……危ないからなっ」
先輩たちが職員に怒られないか心配だが、すでに闘士の手におえる相手には思えなかった。
 サクヤに先導を任せ、俺はジュアンたちの奴隷の身の安全を優先する。
隣の姉御の顔を見るに、あの男は追ってきてるようだ。
ちらりと後ろに向けた視線の先には、ガニ股なのに妙に速い男の姿がある。
「アレはダメだなっ! 闘士としての矜持が、見えてこないっ……」
どうやら姉御も覚悟を決めたらしく、管理室へと進路を向けた。

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