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混浴温泉の罠
官能リレー小説 - その他

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混浴温泉の罠 3

「うぁああ…、こんなはずじゃなかったのにぃ…」
そんな泣き言を残して、男は脱力したように項垂れた。
その股間ではいまだに蔦状の植物が絡み合いながら動いている。
「…」
あまりの出来事に莉菜は言葉を失ったままだった。
すると突然目の前に誰かが現れた。
「えっ?」
驚いた拍子に尻餅をつくと目の前の人物を見上げた。
それは見覚えのある顔だった。
「貴方は確か…」
莉菜は思い出していた。慰安旅行初日にこの露天風呂で会ったことのある人物だ。名前は知らないが、格闘家の様な体躯をした男性である。
どことなく日本人離れした彫りの深い顔立ちをしていながら髪の色だけが漆黒であった。そして何より印象的だったのはその瞳だ。まるで血の様に赤い色をしていた。
彼は莉菜を見下ろすようにして立っていた。凄い迫力がある。
莉菜は無意識のうちに胸元を隠しながら後ずさっていた。
「貴様か?あの男に何かしたのは」
「へっ!?」
いきなりの言葉に面食らう莉菜。だが彼の視線を追って納得する。そこには先程の男が竿を触手に弄ばれたままぶら下がっているのだ。
「私じゃないわ!いきなり温泉から変な物が出てきて襲われてしまったのよ!」
そう言いながらもあの男が捕まったのは自分のせいでもあるのかもしれないという罪悪感が湧き上がる。
「ならいい」
「信じてくれるの?」
意外にもあっさりとした答えが返ってきたことに驚く莉菜。
「お前からは悪意を感じないからな」
「あ、ありがとう」
どうやら彼なりの基準はあるようだ。
「それで…これは一体なんなのかしら?」
莉菜は改めて眼前の光景について質問してみた。
「俺もよくわからん。ただ言えることはこいつは魔物の一種だということだ」
「まもの!?」
聞き慣れぬ単語が飛び出してきたことで莉菜は思わず声をあげた。
「ああそうだ、魔物だ。恐らく温泉の中に潜んでいたのだろう」
「でもどうして急に現れたのかしら?」
「さぁな。それよりもまずはこの男をなんとかしなければな」
莉菜の疑問には興味なさげに答えると、格闘家風の男性は未だに蔓状植物によって凌辱されている男を眺めて言った。
陰茎を包む様に巻き付いた蔓の先端が細かく振動しているのが見える。

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