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欲望の対象
官能リレー小説 - その他

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欲望の対象 12

「それで?」
「それは昨日の体調不良とは違ったんです。僕、どうしても招待状に書かれていたプールに行かないとという気持ちが抑えられなくて、つい…」
「行って何をしたんだ?」
少年が言い終わる前に柊真が詰め寄る。少年の顔は真っ青になっていた。恐らくこの後にあった事を想像したのだろう。それでも少年は続けた。
「僕は無意識のうちに競パン姿になり、そのプールへ行ったんです…」
柊真は思わず生唾を飲み込んだ。そして続きを促すように言う。
「それで…どうしたんだ?」
少年は身体を震わせながら話し始めた。
「最初はただ泳いでいるだけでしたが、徐々に何かが込み上げてきて…」
「一体何が…?」
少年の言葉を柊真が遮る。少年は一呼吸置いてから言った。
「あの…僕、プールの中で射精してしまったんです」
柊真は少年の言葉に対して何も言うことが出来なかった。少年は顔を真っ赤にして下を向いている。
柊真は少年の次の言葉を待つことにした。何か奇妙な事情があるに違いない。
「その…最初は何かの病気かと思ったんですが、違ったんです」
少年はさらに続ける。
「その…なんか、射精してる時の感覚が凄く気持ち良くて…気付いたら海パンを脱ぎ捨てて何度も射精してました」
柊真は何も言わずに話を聞いていた。しかし内心動揺していた。
なぜこんな話を自分にするのだろう。なぜこんな少年にそんなことが起きたのか。
色々な考えが頭を過ぎるが、とりあえず質問を続けることにした。
「それで…その後はどうなったんだ?」
少年は消え入りそうな声で答える。
「その後は…あの…」
しかし、その先を言うのを躊躇っているようだ。柊真は優しく促すように語り掛ける。
「大丈夫だよ、何でも話してみて」
すると少年は意を決したように話し始めた。
「その後は…急に正気に戻って、自分が何をしたのか理解したんです。それでパニックになってしまって…急いでプールから上がりました」
「そうか、それは大変だったね」
柊真は少年を労うように言ったが内心穏やかではなかった。


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