病院に閉じ込められて 21
「父さん隠すこと無いですよ…父さんのがあまり大きくは無いのは、僕もゆきもちゃんと分かっていますから…」
すすむ;…そういうことは、男であるお前に1番言われたくは無いんですがね;…
「いや…男にはいろんな時があってな…その時のコンディションによって、大きさも変わるもんなんだぞ…」
僕はさっきまでゆきが座っていた椅子に腰掛けた。
ゆきはすぐに僕の前にしゃがんだ。
僕は目を閉じた。しゃがむことで、ゆきの見てはいけない細部が見えてしまうかもしれなかったから。
前から、その後後ろから、暖かい小さな手で泡が塗り込まれていく。
「お父さん、気持ちいい?」
「ああ、気持ちいいよ」
偽らざる感情だ。
そして、ゆきの手は、その小さなところに達した。
さっきは泡でよく見えなかったが、ゆきはすすむにもそうしていただろう。わざわざ丁寧に皮を剥いて洗ってくれている。
急に、何かのスイッチが入ったような気がした。
待ちに待った、ソコが大きくなる感覚がやってきた。
「ええっ、お父さん、すごーい」
少し異様な雰囲気に僕は目を開いた。
あの時の、巨大なモノが、戻ってきていた。
僕にしてみたら今さっきの方向指事器なんだけど、眠っている間に時は随分と経過しているのかもしれないな…
と、いうことは…これって何十年間ぶりの勃起ということになるのかもしれないよな…
「あらぁ凄い、役目はまだ終わってはいなかったっていうことかしら?…」
湯船から身をのりだし、久しぶりに勃った僕のソレを覗き込んくる優子ちゃん;…
「あ、あ、何か、私、胸がムズムズしてきた」
ゆきがそう言い終わらないうちに変化が起こった。
「膨らみかけた」状態だったゆきの胸は速やかに「膨らんだ」状態になった。
「ゆき…」
そしてゆきは、腹を抑えながらゆっくり立ち上がった。
「お母さん、ちょっと、お腹痛い…かも」
優子ちゃんはぱっと立ち上がり湯船から出た。
「男性陣!いいって言うまで、見ない方がいいかも」
「「はい!」」
僕は湯船の方を向いた。すすむもこちらとは反対を向いた。
優子ちゃんは二言三言、小声でゆきに質問したあと、ゆきとともに風呂場を後にした。
「お父さん、僕たちいつまで固まってないといけないんだろう?お風呂出ちゃおうか?」
多分数分しか経っていないが、どれくらいという目安がなければ確かにイライラはする。
しかし、医者である僕には、何が起こったか少し予想はついていた。
それをどう説明しよう、と考えているうちに、扉は開いた。優子ちゃん一人で戻ってきてゆきは横になっている、と、予想したが、扉を開けたのはゆきだった。
「こっち見ていいよ」
僕もすすむもゆきを見て息をのんだ。
背格好こそ変わらなかったが、体はあれから数年経ったかのように「成長」していた。
「あのね、私、大人の体になったんだ」