病院に閉じ込められて 20
湯船はもうたっぷりの湯をたたえていた。
洗い場は一つしか無い。僕たちは交代でたらいを手にとってかけ湯をした。
それからすすむとゆきは、多分いつもの流れでなのだろう。自然に二つある椅子にそれぞれ腰掛けた。
僕と優子ちゃんは、ちょっと顔を見合わせて、湯船に入った。
すすむとゆきは、それぞれ手にボディーソープをつけて、泡立て、互いの体をこすりはじめた。
「な、なあ、すすむ、その、互いに洗い合うのは、習ったのか?」
「これは僕たちが発見したんだ」
ヌルヌルとした手で、直に互いの身体にソープを塗りたくるすすむとゆき…
子供ならまだしも、すすむはもう陰毛もしっかりと生え揃い、精通も迎えているんだから;…
「そんなことし合って、変な気分にならないか?…」
親として心配になるのは当然な訳で…
「凄い気持ちいいんですよぉ、お父さんの身体も洗ってあげますよぉ…」
ゆきが、本当に気持ちいい、という表情を溢れさせながら言った。
多分、僕が思った「変な気分」にはなっているのだろう。やはり、ゆきが大人の体になったらなんの躊躇もなく、もっと気持ちいいことに移行していくのだろうか。
ゆきがまだ大人の体ではない、ということだけが、すすむの抑止力になっているのだろうか?
現に、洗い終わった二人が泡を洗い流すとすすむのモノはまっすぐ上を向き、その先端も少し顔をのぞかせていた。
すすむは頭を洗いはじめるが、髪の長いゆきは、紙を束ねて湯船の僕の隣に入ってきた。
3人ではちょっと狭いぞ…僕は優子ちゃん…子供達が洗い合っているときは目を伏せていた…とも、ゆきとももう少しで触れそうな近さになる。
「ねぇ、お父さん、洗ってあげますよぉ」
僕はさっきのゆきの呼びかけに、まだはいともいいえとも応えていなかったのだ。
どうしたものか?…と、優子ちゃんの顔を伺うと、「いいんじゃない…」と微笑む…
まあ変なことを考えなければ背中を流してもらうに過ぎないこと…
ここで抵抗するのも返って怪しまれ兼ねないよな;…
僕は意を決して湯船から立ち上がる…
湯を滴らす僕のソコは、相変わらずすすむのモノの半分にもいってはいなかった;…
何気にソコを手で隠してしまう;…
ずっと裸でいたんだから、今まで二人には散々見られてはいるんだろうけど、これじゃあ大手を振ってという訳にはいかない;…
況してやすすむよりも小さいともなると、父、息子という関係を無しとしても、男としては負けた気にもなる;…