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病院に閉じ込められて
官能リレー小説 - その他

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病院に閉じ込められて 1

僕は高橋とおる。医者だ。なぜかわからないけど病院に閉じ込められてしまった。
「ここも開かないか。そっちはどうだった?」
「だめです。開きませんでした。」
すべての出入り口に見えない壁があり密室状態だった。
そして、この病院には僕と女医の石川かおりとナースの江本優子の3人だけだった。
隅々まで探したけど僕たち以外誰もいない。入院患者もいなくなったのだ。
「お化けとか出てきませんよね?」
優子が言った。
「怖いこと言うなよ。ここは病院だからシャレにならん。ホラー映画じゃあるまいし。」

すると、かおりが、
「院内がいつもより広く感じましたけど。私の気のせいですよね?」
「それは僕も感じたな。部屋の数も増えてたような。」
「少し休んだら、もう1回見て回りませんか?」
「そうだな。電気は通ってるはずなのに電話もパソコンもテレビも使えなくなってるし。」
「やだぁ…それじゃあ助けも呼べないじゃない…」
「ああ…完全に僕ら三人だけがここに取り残されたようだ…」
「他には誰も?…入院していた患者さんだってあんなにいた筈じゃない…」
「病室はどこも藻抜けの空だよ…寝たっきりの患者さんさえも、誰もいやしないんだ…」
「そんなことある訳ないじゃない…夜勤続きでお疲れなんじゃありません?…」

「それはそうだけど、かおり…君だって同じようなもんじゃないか…」
女医の石川かおりととおるとは同期…
歳はとおるの方が2浪して医大に入った為に2つ上ではあるが、互いに“かおり”“とおる”と友達のように呼び合う仲ではある…

「それを言ったらナースの私の方がもっと苛酷な勤務状況で働いてますは…高橋先生や石川先生のようにお給料だって良くはありませんし…」
こんな状況下でありながらも、横で優子がぼやく…

外に出る方法を考えつく。一階の出入り口だけがダメだったので、二階の窓から出ることした。
しかし、二階の窓や非常口も開かず窓ガラスも割ることができなかった。
他の階の部屋や非常口も同じ状況だった。
「完全な密室ってことか。」
かおりが言った。
「絶対、おかしいですよ。この病院7階建てのはずなのにさらに、上の階があるんです。」
案内板にも7階までしか載ってなかった。
「その上の階には行ったのか?」
「1人で行くのは怖いから、まだ行っていません。」

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