病院に閉じ込められて 19
「うん、こっち」
すすむが扉の一つをあけると廊下があり、その奥に浴室はあった。
浴室の扉を開くと、割と僕の実家の風呂に近い。多食広めで、二、三人ゆうに入れる。
「じゃあ、風呂入るよ」
「僕たちも入る」
「えっ?」
すすむの言葉を聞き返した。
「僕とゆきは、一緒に入ってたんだ」
「あ、そうなのか?…」
この歳になって一緒に入るのもどうかとは思うけど…
「別にいいですよね?…裸は風呂じゃなくても見せ合っている訳だし…」
まあ言われてみたらそうだ…
股間だって隠すことなく全裸で生活しているんだから、風呂がどうのこうの言うことでもないか…
「お母さ〜ん、お風呂入る?」
ゆきが、優子ちゃんに呼びかける。
確かに、子供達がこれまでずっと一緒に入ってきたなら、そう言うのは自然なのかも知れないが、僕と優子ちゃんはもちろん一緒に風呂に入ったことなんてない。
もし、優子ちゃんがOKして入ってきたら…これは、勃つかどうか確かめるチャンスと考えるところなのだろうか…でも、やっぱり子供達の前…
自分の父親のそんな興奮を見るだなんて、僕だったら絶対にごめんだけど;…
「そうね…家族四人の親睦を深めるのもいいはね…」
あ、優子ちゃんも一緒に入るんだ;…
僕にとっては嬉しいような…悲しいような;…
とは言っても、ここで奮起しないと男が廃るよな…
完全に勃起して欲しいとは言わないけど…せめて普通の状況にまでは持っていきたい…
この情けない状況のままでは、二人の子供たちに何て思われていることやら;…
父親の威厳なんてあったもんじゃない;…