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ゼロから始める夫婦生活
官能リレー小説 - その他

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ゼロから始める夫婦生活 31

優香はエプロン姿で、キャリアウーマンからママの雰囲気になっている。
少女・・・
つまり優香の娘、香帆は幼稚園児ぐらいで優香の脚にしがみついているが、ちょっと警戒するような強い目で俺を見ていた。

俺は唯を抱きつかせたまま、優香に近づく。

「おかえりなさいませ、ご主人様」

こう言う言い方すると、まるでメイドだ。
メイドとしても超優秀そうな雰囲気があった。

「ただいま、優香」

娘の前だけど抱きしめてキスしてやる。
香帆がちょっとびっくりした目で見ていた。

「この子が香帆なのか、可愛い子だね」
「はい・・・香帆、ご主人様に挨拶なさい」

頭を撫でようとしたら、優香の後ろに逃げられた。
そして、かなり警戒した表情のままだ。

「すいません・・・よく言い聞かせます」
「そんなのいいって」

済まなそうにする優香を抱きしめたまま、優しくキスして髪を撫でてやる。
母親に優しくするのを見て、若干は警戒が緩んだような表情になり、俺の方を興味深げに見るが、香帆を俺が見ると、母親の後ろに隠れてしまう。
警戒してるのだろうけど、そんな所が女の子らしい。

スマホの画像を以前に見た時は勝ち気で元気そうな印象だったから、大人の男に慣れてないだけかもしれない。
まぁ、仲良くなるのを焦る事もないさと、俺は構って貰えなくて口を尖らせていた唯にもキスしてやる。

「はいはい、唯は甘えていいからな」
「うんっ!、直哉さんっ、だぁーいすきっ!」

こっちは幼女返りしたような甘えっぷり。
優香がかなり呆れ果てた表情になっている。

「これはいくらなんでも甘やかし過ぎかと・・・」
「いいんだよ、俺が許すから!」

呆れる優香も抱きしめてまたキス。
優香も呆れながらも満更で無い表情をしていた。

「仕方ない人・・・」
「はい、仕方ない人です!」

俺が返すと、一瞬目を丸くした優香が流石にこらえきれなく笑う。
釣られて唯も笑い、香帆は目を丸くしていた。
そのままいちゃいちゃしてると、輪に入れて欲しそうな表情になる。
多分父親がある意味いなかった子だから、甘え方が分からないんだろう・・・

さすがに怯えちゃいないんだけど、まだどこか警戒心を解けない様子なので、こちらから壁を取り除く努力をしよう。

「香帆ちゃん」
「!!」
こちらが名前を呼ぶと、無言だが目を見開いてびっくりした様子。
うん、そんな表情も可愛いんだけど、俺としては香帆ちゃんの笑顔が見たいんだよな。

「そうだな、いいものがあるんだ」
棚をゴソゴソ漁る俺に、優香と唯も首を傾げる。

「ほら、香帆ちゃんの大好きなチョコレートだ」
食べ物で釣るというのは、ある意味最終手段だが。

俺がチョコレートを差し出すと、香帆は戸惑いながらも小さな手を出してくる。
そして受けとると、困ったような、それでいて嬉しいような表情となった。

「香帆、ちゃんとお礼を言いなさい」
「ありがとう・・・ございます・・・」

はにかみながらだが、しっかりした口調。
優香がしっかり育ててるのだろう。
まぁ、その優香の俺を見る目は、『甘やかさないで下さい』と言わんばかりなのだが・・・

俺はチョコレートを唯にも握らせる。
そして言ってやる。

「香帆ちゃんと食べておいで」

まるで子供のような表情で笑顔になる唯。

「じゃあ、香帆ちゃん・・・一緒に食べよっか!」
「うんっ!」

子供らしい屈託無い笑顔になった香帆。
まあ、まずはこんなもんでいいだろう。

手を繋いでリビングに行く二人。
俺は優香とウォークインクローゼットまで行く。

「申し訳ありませんご主人様・・・」
「いいじゃないか、可愛らしくて」
「でも、余り甘やかさないで下さい・・・香帆も唯ちゃんも」

そう言う表情はまるで母親だ。

「香帆は甘えたい年頃だろうし、甘えれる父親はいないんだろ・・・だから、甘えればいいんだよ」

今は香帆だけだが、いずれ紗英や美奈の娘達も可愛がってやるつもりだ。
公平の忘れ形見だし、何より俺の大事な女の娘達だ。

「唯もそうだ・・・他人の為にばかり生きてきた人生だから、自分の為に生きさせてやりたいんだよ」
「ご主人様・・・」

優香は少しため息混じりに頷いた。
一応は理解してくれたみたいだ。

俺はその優香を背中から抱き締める。

「優香だって、俺は大事にしたいんだよ」
「その気持ちがあるなら・・・奴隷として服従させて頂戴・・・この件で命じてくれたのも嬉しかったのよ」

普段の口調に戻りながら優香が言う。
それが彼女なりの幸せの形なのだろうか。

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