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ゼロから始める夫婦生活
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ゼロから始める夫婦生活 4

そう言う所も優秀なやつだった。

そして、当然着替えのガウンが用意されていたが、俺はその前に言うべき事を言う。

「唯・・・ちょっと聞いてくれるかい?」
「はい、何ですか?」
「多分君は立場とか責任とかで俺と結婚しようと思ったのだと思う・・・言わば、見合い結婚みたいなもんだ」

着替える前にこれを言っておかないと・・・
彼女は僕を好きになったから結婚したんじゃなく、責任とか立場とかそう言う事なのは理解してる。

「俺は君との結婚に依存はないけど、夫婦になった以上愛がないなんて生活はいやだ・・・だから本当の夫婦になる前に分かり合いたい」
「はい・・・」

少し戸惑ったように俺を見る唯。
無理してまで夫婦になってセックスして子供を持ってとか言う関係にはなりたくなかった。

「だからさ・・・まずは夫婦になることを前提にお付き合いしてください」

俺の言葉に目を見開いた唯だったが、自然な感じで笑みを見せた。
それはさっきまでの何ていうか営業的なスマイルではなく、本当に自然な笑みだった。

「本当に・・・直哉さんでよかった・・・」
「そう思って貰えたらなにより」

そして自然な笑みでこう言った。

「じゃあ、夫婦になるのを前提にお付き合いさせてください」
「ありがとう、こちらこそよろしく」

そう言って互いに頭を下げる。
その様子がちょっとおかしくて共に笑ってしまった。
うん、これなら上手くいくと思えてきた・・・
こうやって、俺と唯の夫婦未満の生活は始まったのだった。


会社の方は綾瀬達の助けもあって問題なく進んだ。
俺は時間をみつけては各社員と面談したり、昼食を共にしたりして話を聞くに徹した。
営業やってたから話を聞くのは嫌いじゃない。
それで分かってきた事は、やはりと言うかこの会社は公平の圧倒的なカリスマで成り立った会社だった。

つまり全ては公平が決めてトップダウン。
強烈なカリスマで反対する者なんていない。
みんな喜んでついてくる。

だけど俺にはそれができない。
ならば社員達から話を聞いて、彼らを生かしていくしかない。
それが彼らからリーダーシップが無いと映るかもしれないが、そこは公平と同じようにやっても上手くいかないと経験で分かっている。
批判も甘んじて受けるしかない。


そして唯との生活の方は、夫婦とか恋人と言うよりお友達から始めましょう状態。
沢山おしゃべりして、時間をみつけてはデートって感じの日々を過ごしてる。
やはり私生活でも圧倒的カリスマだった公平は黙ってついてこいタイプで、無駄な会話もあまりなくデートとかもしたことなかったらしい。

社長就任して初めての休日に映画に行った。
色々話して興味あると言ってたやつだ。
朝からおめかしして、その可愛さに俺の方が赤面しそうなのを抑えて車で出かける。
結婚前は長いこと乗っていた国産の中古車だったが、ガレージにあったのはレクサス。
流石は社長だなぁと他人事のような感想しか出てこない環境の変化だ。

助手席に彼女を載せ、出発する。
昔からそうだが、俺は性格的に安全運転。
公平や綾瀬達と遊びに行った大学時代によく『お前の運転はノロい!』とか言われた腕前だ。

「直哉さんの運転って・・・優しいですね・・・」
「そうかい?・・・そんな事言われたのは初めてだよ」

そもそも女載せてドライブがほぼ初めてだ。

ほとんど運転しないからゴールド免許ってだけだ。
こうして川沿いの道を行くのも、国道と違ってゴーストップが少ないというのもある。

「そろそろ、こういうところにも来たくなったんですね」
「ああ、ラブホか。インターチェンジに近いからこの辺に多いのかな。国道だと外車のディーラーがあるみたいだけど、真ん前を通るのも物欲しそうだったから…」
「直哉さんは、私の体が欲しくない?」
「正直言って、溜まってるけど…いざとなると怖い。公平ほどモテないし、経験もそんなにない。前戯や本番でも比べられると思うと、萎えてしまいそうだ」
「そういえば、社長になってから重圧ばかりですものね。妻の前で醜態を見せたくないなら、あの二人のどちらかとやってみて、で勘を取り戻してみては?」
「養子にしているとは言え、君と仲良しだろ。せめてプロの女性と…」
「そのほうがスキャンダルです!公になると、夫婦仲が冷え切ってると思われます」
「じゃあさ、あの二人のうち…グラマーで癒やしてくれそうなプレイしてくれるのって、どっちかな?」
2人と言うのは本部長の赤江と秘書室長の飯野の事だ。
この2人と綾瀬は公平と養子縁組する形になったから書類上は姉妹と言う事になるのだが、それを別として唯とは年齢を越えた親友と言った感じのようだ。
綾瀬に関しては若干唯が身構えてる感じがする。
まぁ、俺の知らない所でわだかまりがあるのか、それともこんな下世話な会話に登場させるキャラじゃないのかはよく分からない。

「奈美さんと紗英さんなら浮気と思いませんよ・・・もしかすると優香さんの方がお好み?」

プレイの内容には答えずそう言う唯。
社長なら愛人ぐらい抱えても当たり前みたいな社長の妻的な身構えでもあるんだろうか。
彼女も社長令嬢だったんだし、そう言う家庭だったのかもしれないし・・・
公平なら女何人も囲ってもやっていけそうな気がする。

「彼女達に相手してもらおうとは思ってないよ、長い付き合いで気心知れてるから飲みにいくぐらいはするかもしれんけどね」
「・・・そうなんですか」

ちょっと以外そうな顔をする唯。

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