ゼロから始める夫婦生活 14
「あぁあああっ!!!」
強めに突き始めると、唯が甲高く、激しい喘ぎ声を発する。
しかしそれに苦しさは感じられず、快楽に溺れ、身を委ねたような声。
俺は安心しながらピッチを速め、突き動かす。
それと同時に先ほどよりも強い膣の締め付けを感じる。
俺も長くはなさそうだ。
「唯、愛してる」
「ああっ!ああっ、すごいっ、好き、あなたの、すきぃっ!!!」
「もういきそうだ…唯…」
「ああっ、あなたの…」
唯が何かを懇願する表情。
「あっ!ああっ、イ、イクっ…!!」
唯が全身を痙攣させ絶頂に達する瞬間……つながったソコがズボッ、と抜けてしまい、白濁の塊が唯の身体を汚していく。
「あああ・・・」
唯がそれを悲しそうな目で見る。
結合が解けてぱっくり開いた割れ目は半ば開きかけで、淫らな汁を滴らせていた。
「もうしわけ・・・ありません・・・すぐっ、後始末を・・・」
そんな風に言って身を起こそうとする唯。
申し訳ないなんて事はない・・・
それは染み付いた奴隷精神なんだろうけど。
俺は身を起こした唯を抱きとめる。
そして、後処理しようとする唯を止めてキスした。
「いいよ、唯・・・また一緒にお風呂に行こう」
「え・・・でも・・・」
「いいんだ、こうやって抱き合ってお互い気持ちを確かめ合うのが夫婦だと思うよ」
公平だと行為終わってすぐ後処理を命じられてたんだろう。
俺は勿論、公平じゃない。
唯を抱きしめながら膝の上に載せ、何度もキスをする。
「あっ・・・汚れちゃいます・・・」
そんな風に言うものの、唯は恍惚とした表情であった。
少しずつ普通の夫婦になれたらいい・・・
そう思いながら俺は力を入れて立ち上がる。
唯を抱いたまま・・・
つまりお姫様抱っこだ。
女性に体重の話は厳禁だが、勿論唯は大人の女性の重みはある。
デブとかそう言う話ではないが、人間を抱きかかえる重みは軽くはない。
それでも気合を入れて、俺はお姫様抱っこした唯を風呂場まで運んでいく。
「あなたっ!・・・私っ、歩けますっ!!」
「いいんだよ・・・こうやって妻を抱いて歩けるのは嬉しいことなんだぜ」
慌てた唯だったが、そう言う俺を見て頬を染めた。
そして、身を素直に預けてきた。
「こんな事・・・申し訳ないです・・・」
「愛された妻の特権と思えばいいよ・・・唯はそれだけ俺に愛されてるんだからな」
唯は公平に愛されてたとは思う。
大事にもされてただろう。
だがそれは道具として奴隷として愛用されてたんだろう。
そう言うのが節々に感じる。
だからこそ・・・
唯を精一杯俺なりに愛してあげたいと思っていた。
風呂場についた頃には、唯は穏やかな顔になっていた。
「・・・まだ、アソコにあなたのが入ってるような感触がします」
風呂場の椅子に唯を膝の上に乗せたまま腰掛けると、唯はうっとりとそう言った。
「ごめんな、さっきは膣に出してほしかったんじゃないのか?」
「まあ…もっとあなたのを感じたかった気持ちはあります」
唯の後ろに膝立ちになって髪の毛をブラシで梳いてあげる。
それにしても唯の髪は長くてきれいな黒髪だ。
綾瀬もそうだけど、一番女性らしくて美しい。
「子供…欲しいよな、やっぱり」
「そうですね。私はきょうだいが多い中で育ったので、いずれは、と」
「うん…でも、唯の身体もだし、仕事もあるからな…」
飯野あたりに言ったら「社長が率先して育休をとれば社員のお手本にもなりますよ」なんて言われそうだが、今すぐ子作りしよう、というわけにはいかない気がした。
俺は唯の髪を梳き終えると、椅子に座る。
すると唯はこちらに向き直り、俺の膝の上に座った。
そして俺に目一杯抱きついてきた。
彼女にしてはかなり積極的な行動で驚く俺・・・
「唯を・・・沢山、ギュッとして欲しい・・・沢山、チューして欲しいっ・・・」
上目遣いに潤んだ目で俺を見る唯は超絶可愛い。
それはもう、抱きしめて離したくないぐらいに可愛い。
「勿論、沢山してあげるよ」
「毎日っ、毎日してくれなきゃヤですっ!」
何時もの口調より随分甘えた感じ・・・
何となく唯が殻を破って、俺に素の姿を見せてるように思えてきた。
彼女はいろんなものに抑圧されてきて、ずっと殻に閉じこもって生きてきたんだと思う。
こうやって素直に甘えれるようになったのはいい傾向だと俺は思っていた。