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(続)格好が・・・
官能リレー小説 - その他

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(続)格好が・・・ 46


 ゴールデンウイークが始まった。
 彩奈は画材を持って、やや緊張しながら卓也の自宅を訪れた。
 聞いていた住所に着いた彩奈。ある程度予想していたがそれ以上の大邸宅に目を見張った。
 彩奈は緊張を振り払い、チャイムを押した。

「いらっしゃい!」
「あれ!?」
ドアを開けて彩奈を出迎えたのは瑞穂だった。驚く彩奈。
彩奈はリビングへ通された。そこには卓也がいた。
「やあ、いらっしゃい!待ってたよ」
卓也は笑顔で挨拶した。
「とってもいい家に住んでるのね」
「うん。3年前からね」
卓也は彩奈に、小学校とホワイトスパークを卒業してすぐ、それまで住んでいたマンションを引き払い、新築したこの家に住むようになったことを話した。

「私、タク坊がセミヌードでモデルになるっていうから、気になって…」
瑞穂はゴールデンウイークの間、卓也とずっと一緒に過ごすつもりだった。
瑞穂の両親はまだアメリカにいて、瑞穂は現在、従姉の麗美の家に身を寄せていた。瑞穂は大学受験と、卓也と共に過ごす為、両親と別れて一人帰国したのである。
卓也の母の真澄も、卓也と瑞穂が結婚して、この家で一緒に暮らすことを望んでいた。真澄は瑞穂の母の仁美とは親友同士で、大沢家は瑞穂の珠木家や麗美の白河家とは家族ぐるみの付合いだった。

卓也は彩奈を2階の部屋に案内した。
「着替えてくるから、用意して待ってて」

「それじゃあ、私も水着に着替えるから、入ってくる時、ノックしてね」
「えっ!?どうして?」
彩奈は、卓也の緊張を和らげるのと、海岸にいた時の気分になってもらう為、描く間、自分も白い水着を着て向き合うと言った。
「わかった!」
卓也が部屋を出るとすぐ、彩奈は臨海学校の時に着た白いセパレーツの水着に着替えた。そして、絵を描く為の準備に取りかかった。
その部屋は外からの日差しで明るく照らされており、トレーニング器具や荷物が壁際に寄せられていた。

(トントン)
ドアをノックする音がして、
「どうぞ。準備できてるわよ」
と彩奈は答えた。そして、白いビキニパンツ姿の卓也が入って来た。
「大沢くん!」
「卓也でいいよ」
「うん!じゃあ、卓也くん…」
卓也のその美しい姿を目の辺りにして、彩奈は思わず胸がドキッとなった。
卓也のすぐ後に、彩奈と同じ白い水着をまとった瑞穂が中に入って来た。瑞穂は、彩奈が卓也を描いてる間、邪魔にならないよう静かにしてるから、傍にいたいと言った。そして、彩奈の後ろの方で見ていることになった。

「じゃあ、後ろの方で静かに見ててくださいね」
「ええ」
最愛の男の子が肌の殆どをさらけ出した姿で他の女子と向き合うなんて不安になるだろう。彩奈はそんな瑞穂の乙女心を察したのだった。

卓也は彩奈の目の前でポーズを取って構えている。彩奈はただちに描こうと、卓也の姿をじっくりと見つめる。
卓也が履いている小ぶりな白いビキニパンツに視線が行った時、その股間の膨らみに対し、彩奈は思わず胸がドキッとなった。
(駄目よ。こんなことじゃ)
彩奈は雑念を振り払わんと自分に言い聞かせ、首をブルブルと横に振った。そして、卓也の姿を描くことに集中した。
彩奈が卓也を描いている間、瑞穂は彩奈の背後で体育座りをしながら様子を見つめていた。

 瑞穂は、彩奈のキャンパスに急速に卓也の輪郭が描かれていくのを眺めつつ、視線を卓也本人に移していった。
 "タク坊、今何を考えているだろう…"
 瑞穂の眼にももちろん膨らんだ股間は入っていた。         

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