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(続)格好が・・・
官能リレー小説 - その他

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(続)格好が・・・ 36

「はい!次からはそのようにさせていただきます」
舞の叱責に対し、宏はさっぱりとした表情で答えた。
「いつから覗いてたの?」
「水泳部の練習を終えて、階段を上がったら、新体操部が練習してたもんで…」
「そう。水泳部なの」
「はい」
「私は新体操部キャプテンの麻岡舞。覚えときなさい」
「はい。どうも失礼しました」
そう言うと、宏は駆け足で外へ飛び出して行った。

「麻岡先輩、あいつには気をつけてください。女子に対して凄く図々しいんですから」
「水木さん、彼のこと知ってるの?」
「中学の後輩なんですけど…」
それから、紗綾香は舞に、宏のことについて話した。傍にいた新体操部員たちもそれを聞いていた。
「わかったわ。今日の彼のことについては虹子に話しておくから」
舞と水泳部キャプテン虹子は、今はクラスは別々だが、1年生と2年生の時のクラスメイトで、親しい仲だった。

「光輝、あいつと同じクラスでしょう。気をつけなよ」
香織が光輝に向かって言った。

 「うん…分かる。クラスでもそんな感じ…あの男、積極的に旅行委員とか立候補したけど、なんか、目的が女子と交流するのに自分の意見を入れやすいようになんだ、っていう噂聞いた」
「あいつそういうこと考えるんだ」

「みんな、早く着替えて帰りましょう」
舞のその一声で新体操部員たちは更衣室へ向かった。

「お待たせ」
真美は着替えを済ませ、体育館の前で待っていた広夢と一緒に帰路に着いた。また、紗綾香も洸と腕を組んで下校した。

理香「いいわねー!」
美香「どちらも素敵なカップルね!」

「真美先輩と麻生さん、この前、初体験を済ませたって…」
「えぇぇぇ!?」
望美の言ったことに光輝が驚きの声を上げた。すると香織が
「うん!紗綾香先輩も高杉先輩としたそうよ」
望美と香織は紗綾香から聞いて知ったことだった。

望美に香織、光輝、理香、美香の5人は、学校を出ると喫茶店“トキメキ”に入った。
「あった!あったわ」
「うん!」
望美は店内を見渡し、思わず声を上げ、香織も頷いた。
店内の壁に、広夢の描いた2つの絵、『白き天使』と『アダムとイブ』が飾られていた。望美と香織は、これらの絵がこの店に飾られていることを知らされていたのである。

 「えっ、これ、森崎先輩の絵なの?」
 「ほんと。超リアル」
 公開練習で一度雪乃に会っている光輝と理香は口々に言った。
 「そう。ここ、森崎先輩のご実家なんだよ」
 「あの、じゃあ、こっちの、ヌ、ヌードも、やっぱり誰か先輩がモデルとか?」
 美香がやや聞きづらそうに質問する。
「そうよ。この『アダムとイブ』のモデルは、サッカー部キャプテンの長瀬修先輩と、生徒会副会長をしている片野泉さんよ」
望美は続いて、入学試験の日にその絵を見せてもらった経緯を話した。

「この絵の2人って、恋人同士なんだね!」
美香が言えば、
「そりゃあ…やっぱり、本当に心を許せる人とじゃないと、一緒に裸になるなんてことできないよね」
理香は感心しながら言った。
「こんなふうに、タッくんと裸で寄り添ってみたいな」
『アダムとイブ』を見つめながら光輝は呟いた。

コーヒーを飲み、絵を観賞しながら5人は談笑する。この時、雪乃は大学に行っていて不在だった。
香織「どっちも麻生先輩が描いたのよ!」
理香「麻生広夢!…やっぱり凄い人ね!」
美香「美香も麻生さんに描いてもらいたいな」
光輝「麻生さんって、真美先輩とつき合ってるのよね」
望美「うん。そうよ」

宿泊研修の臨海学校の日になった。
美術部員となった彩奈は美少年のヌードを描きたいと思っていたが、この臨海学校を利用して、モデルとしてよさそうな男子をチェックしておこうと考えていた。

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