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(続)格好が・・・
官能リレー小説 - その他

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(続)格好が・・・ 11

望美は見事な演技を見て、すっかり感心していた。最初の団体演技からも、そのレベルの高さが窺える。

「私…こんなハイレベルの部で…代表選手になれるかな?」
「何よ望美ったら!自信持ちなさいよ。小学校1年の時から新体操やってるんでしょう」
弱気なことを言う望美に対し、香織が励ます。

続いて、5人の部員が1人ずつ交代で個人演技をするというアナウンスがあった。
リボン、フープ、こん棒、ロープ、ボールの、5種類の手具のうち、1人1種類の手具を用いて、交代で演技を披露するという内容だった。

「一番手は真美さんみたいね!」
13メートル四方のマットの前には、白いレオタードを身にまとった真美がリボンを手にして立っていた。

 「1年生 桜井真美さんのリボンの演技です」
 アナウンスと共に拍手が起こり、音楽が始まると共に静まりかえった。
 マット狭しと動いていく真美。その意思に従うように美しく舞うリボン。観客は皆その演技に釘付けになった。

その約1分半の演技が終わり、観客席からは盛大な拍手が沸き起こった。
望美「真美さん素敵!」
香織「さすがはエース候補!」
望美も香織も、真美の華麗な演技にすっかり魅せられていた。

演技を終えた真美は、拍手を送る観客たちに向かって右手を大きく振った。
その真美の顔が広夢の方に向いたときだった。広夢が真美に向かって手を振ったのである。それに対し、真美は軽くうなずくような仕草を見せた。

「麻生さんに真美さん、一体どういうこと?」
真美と広夢の様子を見て、望美は驚き、疑問を感じる。
「あの2人、ひょっとして…互いに好き合ってるのかな?」
香織は感じたままのことを言った。

「あの2人…やっぱり…」
望美の隣に座る紗綾香が小声で言った。
「やっぱりって?紗綾香さん」
「あの2人、何も言わないけど、秋頃から何か怪しい雰囲気なのよね」
「そうですか!…あのお2人ならきっとお似合いですね」
紗綾香と望美はそんなやりとりをした。

真美のリボンに続き、2人目のフープ、3人目のこん棒、4人目のロープ、5人目のボールと、演技は次々と行われた。他の4人の演技も真美に劣らず見事なもので、観客たちから次々と惜しみない拍手が送られた。

「みんなすごーい!」
望美は、白光学園新体操部のレベルの高さにすっかり感動していた。

そして最後、雪乃が5種目の個人演技を披露するという内容のアナウンスがあり、体育館内に大歓声が沸き起こった。
いよいよ最大の見せ場である。

 望美はちょっと周囲を見回した。
 観客数は最初の倍以上に増え、立ち見も出ている状況で、望美は改めて雪乃の人気の高さを感じた。

 やがて、リボンを持った雪乃が、ゆっくりとマットの上に歩み出る。
 四方の観客に向けて礼をする雪乃。改めて大きな拍手に包まれる。

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