格好が・・・ 36
紗綾香はそう言って去って言った。
ところで駿も学園祭の準備をしている時のことが頭から離れなかった。
女子8人がパンティ丸見えで恥ずかしそうにして、それにブラが透けていたことだ。
膝上20センチのスカートだから、女子たちは見せたくなくても丸見えになってしまった。
生徒会本部室に戻った駿は落ち着かなかった。ある程度予想していたけど振られたショックと、それには反しているかもしれないがその目に焼き付いた頭から離れない光景とで。
そんな見える布一枚の向こうに、行けない。
駿は、放課後の誰も居ない男子トイレに走って個室に飛び込んだ。
そして駿は頭の中で妄想した。その一枚の布を皆一斉に脱ぐこと、そして、上の透けた薄い布を、その内側も取り去って、膝上20pのスカートのみになった女子達を。
駿は最大に大きくなった、そのスカートの下に向かい得るモノを一気にしごいて、便器に向かって爆発させた。
「ふう…」
彼はほっとした。だか同時に校内でそんなことをしたのは恥ずかしくもあった。
彼はおずおずとトイレを出て何気なく横を見た。
そこには、ちょうど女子トイレから出てきた遙がいた。
「根谷さん!」
「高石君!」
しばらく本部室に行く用件がなかった遥なので、2人が逢うのは学園祭以来だった。
彼らは互いに気恥ずかしかった。駿は妄想の中で剥いだ女子の中に遙がいたし、遙は夢の中で自分を犯した人が駿だったし。
次の日、駿に遥、優奈の3人は生徒会室で顔を合わせた。
「高石くん、昨日…紗綾香ちゃんに告白したそうね!」
優奈が駿に言った。
「どうして知ってるんですか?」
「さっき…紗綾香ちゃんに聞いたから」
「そうですか。でも、ふられちゃいました。他に好きな奴がいるって…。もっとも…片思いだそうですけど」
駿はそう説明した。
遥は気になって、翌日、紗綾香に声を掛けた。
「ねえ。紗綾香ちゃんの好きな人って…片思いの相手って誰なの?」
紗綾香は、遥を廊下の端の方に誘った。
そして、うつむいて、言った。
「水泳部の…西村先輩、ご存知ですか?」
「もちろん」
水着コンテスト 男子二位だった水泳部のキャプテン。その時見ているし、見ていなくても人気が高い人。噂は当然聞いている。
「それで、紗綾香ちゃんは…西村先輩に自分の気持ちを打ち明けないの?」
遥は尋ねた。
「きっと駄目ですよ。西村先輩…雪乃先輩のことが好きみたいですから…」
紗綾香はそう答えた。
「あの2人ならきっとお似合いですよ。一緒にオデット姫とジークフリード王子をやってたとき…とても素敵でしたし」
「それでいいの?」
「ええ。もう半年もすれば、先輩…卒業しちゃいますし…」
遥は紗綾香がうらやましかった。そして、自分も恋をしたいと思った。
「今度…長瀬くんに自分の気持ちを打ち明けてみようかな」
このところ、駿に犯される夢に悩まされている遥だったが、水着コンテスト以来、クラスメイトの修に魅かれるようになっていた。
修はイケメンで背が高く、頼もしい感じがする。サッカー部に所属しており、次期キャプテンに決まっていた。