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ドリームアプリ 〜キモオタ妄想実現天国〜
官能リレー小説 - その他

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ドリームアプリ 〜キモオタ妄想実現天国〜 2

内容を入力し終えると太はやや緊張しながら『実現』のボタンをタッチした。

そして数分後…メールの受信を告げるバイブレーションでスマホが震えると、太は恐る恐るメールを確認した。
アドレスは端末には登録されていない見知らぬアドレスだが、『Sayaka』という単語と男の名前と思われる単語が、昨日の日付を示す数字で結ばれており、これ以上ない程にわかりやすいいかにも今時の学生の考えそうなアドレスだった。
そして肝心のメール本文には絵文字で不必要なまでに飾りたてられたあまり賢そうではない文章と共に一枚の画像が添付されており、そこには見慣れた女子用の制服の胸元をはだけて至近距離から撮影したような女性の谷間が映っていた。
更に数分後、同じアドレスから「アドレスを間違えて送ってしまいました。恥ずかしいので消去して下さい」という旨をぎこちない敬語で記したメールが届き、太はそのメールに特に返事は返さず画像を自分のパソコンに送信してから消去した。

「本物だ…ドリームアプリ…!これさえあれば、あんなことも…こんなことも…!フヒ…フヒヒ…!!あぁ、これからの毎日が楽しみで仕方ないなぁ…♪」

胆尾太。その溜まり続けた欲望を解き放つ扉の鍵が開かれた瞬間であった。


ドリームアプリの力が本物と分かった後も、太はその妄想力ゆえに様々な事態を想定してアプリの性能をより細かく把握するべく実験を繰り返した。その結果、このアプリは太が具体的にイメージを特定できる妄想であれば、その実現自由度はかなり高い事が分かった。
しかし太は、全てをあっさり変えきってしまってはその後の楽しみがなくなってしまうだろうと思い、大掛かりな規模で世界を変えるような妄想を実現しようとは考えず、むしろ最初はこの退屈な日常生活に少しずつ刺激を求めていくくらいが自分には合っていると考えた。

ドリームアプリを手に入れてから数日後、太はその脳内に張り巡らされた卑猥な欲望を実現させて自分の雄としての部分を満足させていく充実した生活をスタートさせた。
「さて…それじゃあ、学校へ行くか…」
今までは憂鬱な気持ちでいっぱいだった学校生活も今日からは楽しい事だらけ…そう考えると自然にその口元にはニヤリとした笑みが浮かんでおり、久しぶりにワクワクしながら家を出た。


そして、放課後。
太は1人で教室に残っていた。
今の彼には、カラオケに向かおうとする帰宅部も、練習に励む運動部も哀れに思えていた。

「なぁ、キモオタ。ちょっと良いか?」

そんな彼に話しかけてきたのは、秋月サヤカだった。

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