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ドリームアプリ 〜キモオタ妄想実現天国〜
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ドリームアプリ 〜キモオタ妄想実現天国〜 1

胆尾 太(きもお ふとし)…あだ名は漢字をそのまま音読みで「キモオタ」。もちろんそれは悪口として使われるあだ名である。
そんな名前を授かって生まれた為か、彼は見た目も中身も絵に描いたような正真正銘のキモオタとして育ってしまった。
もちろん、そんな彼の学校生活は男女問わず生徒からも教師からも忌避される毎日であり、彼の楽しみは「エロ妄想語り合い広場」という掲示板に日々募る妄想を書き込む事だった。
捌け口のない性欲を溜め込む太は思い付くままに自らの欲望を文章に綴り、暇さえあれば掲示板に書き込みを続けていた。
そして彼の妄想書き込みがちょうど1000件に達した時…掲示板を開いていた太のスマホが妖しい光を放ったかと思うと、画面が切り替わってあるメッセージが表示された。

【胆尾太様。貴方の欲望に忠実な数々の妄想から放たれる強烈な陰の力が、その欲望を叶えるに十分なエネルギーを得るまでに溜まりました。よって貴方の端末に『ドリームアプリ』を導入させて頂きました。溜まりに溜まった欲望を、存分に実現させてお楽しみ下さい】

そして再び画面が切り替わると、彼のスマホのアプリ一覧に『ドリームアプリ』というタイトルのアプリが登録されていた
そのアプリを開くと、文字を入力する欄のある『対象』と『内容』という項目、そして『実現』というボタンがシンプルに並んでいた。

普通に考えればウイルスの類にも思える怪しさ満点のアプリ。しかし太は、何故かこのアプリと先程のメッセージに言葉に出来ない信憑性を感じており、その力を試そうと思い立つのにそう時間はかからなかった。

「フヒヒ……さぁて、何から試してみるかな…」

太はいつも頭に思い描いている卑猥な妄想の数々を脳内に並べ、簡単かつドリームアプリの真偽を試すのに最適な内容を考えた。

そして太がドリームアプリの最初の対象として選んだのはクラスメートの《秋月サヤカ》だった。サヤカはどこにでもいるようなやや遊んでる雰囲気のある今時の女子学生で、太も特別強い魅力は感じていなかった。
そんなサヤカを太が最初の対象に選んだ理由は簡単で、今日教室で新しい彼氏が出来たと友達に報告をしていた会話が耳に入ってきた事を思い出しただけだったからだ。更に言えば、本当に魅力的な女性を相手にするならばアプリの性能を十分理解して綿密な内容を考えてからだと考えており、そういう意味では特に特別な関心のないクラスメートは実験には最適だったからだ。
ドリームアプリの性能を確かめるには、単純だが偶然では起こり得ないような内容がベストだと考えた太は、ドリームアプリを開いて入力を始めた。

【対象:○○学園2年C組《秋月サヤカ》】

【内容:新しい彼氏へのちょっとエッチなイタズラとして、自分の胸の谷間を撮影した画像を送ろうとするが、アドレスを打ち間違えて偶然クラスメートの胆尾太の携帯電話に送ってしまう。】

太が日々思い描いている妄想と比べれば全く大したことはない内容だが、学園の誰にも教えていない自分のアドレスへそのようなメールが誤送信される確率はほぼありえない事であり、またこの場ですぐにドリームアプリの性能を知るには十分だった。

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