そして、少女は復讐する 64
「悠馬、里菜ちゃん、今から飯作るから、優華ちゃんも連れて出来るまで2階で待っててくれ!」
「あー、うん」
龍馬がそう言うと、優華は悠馬と里菜のところに駆け寄ってきた。
「行きましょ、お兄さん」
「う、うん…」
龍馬にしたのと同じような上目づかいで悠馬を誘う優華。
それに照れる悠馬を、里菜はにやけながら眺めるのだった。
長坂家は3階建て。
一階が店舗で二階三階が住居。
悠馬達は住居エリアである二階へ向かった訳だが、階段を上がる時から優華が腕を絡めてきて、歳不相応に膨らんだ胸を当ててくる。
「最近、お兄様が『優華はいいオンナになってきてる』って言ってくれるんです」
「あ、ああっ、そうなの」
この『お兄様』は鉄也の事だろう。
優華が鉄也について語る時は本当に女の表情になっている。
鉄也が自宅から距離を置いてるのも何となく分かる気がした。
「悠馬お兄さんなら、優華をもっといいオンナにしてくれるってお兄様が言ってました」
「・・・」
優華の鉄也に対する感情は、おそらく優華だけの問題じゃなく鉄也の方にも相当問題がある気がする。
彼が普段女の子たちに接するように欲望丸出しな気がしてならないのだ。
「そうよね・・・きっと悠馬が優華ちゃんをいいオンナにしてくれるわ」
そう笑いながら言う里菜は、まるでけしかけてるようですらあった。
苦笑しながらも悠馬はこのシチュエーションが嫌な訳で無い。
生真面目だが流されやすい性格。
しかも『正妻』は、男は女囲ってナンボという姐御っぷり。
悠馬とて関係を持った相手は里菜だけではない。
千恵子と美香、それに暁美。
ただ、彼女たちとこの優華は明らかにタイプが違う。
さらに優華は暁美よりさらに年下。
あくまで一般人の理性を持っていればこの状況でも正気を保っていられるのだが…
2階に上がる。
「じゃあ、後よろしく」
「えっ、里菜、どこに…」
「満里奈ちゃんの相手よ。悠馬は優華ちゃんと2人でお楽しみください」
里菜は2人にとびきりの笑顔を見せた。
悠馬は里菜の笑顔にこれほどまでの不安をかき立てるとは思わなかった。
ガールズトークによる性教育の類は確実だろう。
ママがお布団でプロレスごっこする時は邪魔しちゃダメ、ぐらいでは済まないだろう。
小学校半ば、おちんちんトレーニング中の剥けてない男子はいたわれだとか、それぐらいで済めば御の字だ。
既に『ええぇ〜?何それぇ〜!』という、どことなし満里奈の楽しそうな悲鳴が聞こえて来た。
おそらく既に、消しゴム付き鉛筆を男性器の代用に、どころの次元ではない。
そんな事より、鉄也テイストのフリーセックス感覚に慣れてきた悠馬でも、どことなし鼻息荒くしなだれかかってくる優華に気圧され気味であった。
相手は小学生だ。
だが、小学生とは言えその身体の成熟度は里菜や暁美並・・・
末恐ろしいと言うべきだろう。
そして小学生であるのに、身体を寄せて座り悠馬の股間を撫でまわしてる様子は『性教育』が行き届いてる様子。
認めたくない事実を目の当たりにしながら、悠馬は引き笑いで腰を浮かす。
「優華ちゃん、そう言うのはやめようね・・・」
「はい、お兄さん」
にっこり笑った優華にホッとするが、残念ながら悠馬の想いは通じなかった。
優華は悠馬のズボンのファスナーを下げて肉棒を露出。
それを握ってにっこり笑った。
「焦らすのは止めて直接ご奉仕しますね!」
そう言ってしごきはじめる。
「いやっ!、そうじゃなくてさ!」
「いきなりお口ですか?・・・勿論両親から教わってますので大丈夫ですよ」
やはりと言うか真琴の娘で鉄也の妹だけはある。
既にセックスエリートのようであった。