そして、少女は復讐する 50
「そ、そうかぁ…ありがとう」
自分が腕によりをかけて作った料理、褒められて嬉しいのは間違いない。
問題は優華が見せる年齢以上の色っぽすぎる表情。
それに引きつったような笑顔しかできない自分がいる。
優華は悠馬だけにその顔を見せる。
満里奈はもちろん、真琴もはっきりとはわかっていない。
竜馬にいたっては「何やってんだお前」と突っ込まれる始末だ。
しかし、つい2か月前までは女になんて縁が無く、1か月前にようやく童貞卒業。
そんな悠馬がモテ期でも一気に来たように女に好かれるのだ。
『正妻』里菜は言うに及ばず、美香や千恵子からも割と過激なスキンシップ。
一希や翼も『ヤリたいならどうぞ』的な感じだし、中学生達も割と悠馬に絡んでこようとする。
特に暁美なんかは割と直線的に性行為を求められたりもする。
何故なのかはよく分からない。
敦や健二はモテそうなのはどちらもイケメンで女の扱いが上手いから理由分かるし、鉄也に至っては男も女も惚れるぐらいの魅力がある。
それに対して、一見何も無さそうな自分がモテる理由が悠馬には見当たらないのだ。
「(モテるって・・・大変なんだ・・・)」
やたら滅多色目を使われるのも気苦労が絶えない。
モテなくていいから平穏が欲しいと、贅沢な思いを願わずにはいられない悠馬だった。
そんなドキドキの食事が終わり、母娘が帰途につく。
「また、お邪魔させて頂いてもいいかしら?」
「どうぞ、どうぞ!、大歓迎ですよっ!!」
その真琴の言葉に有頂天の竜馬。
「じゃあまた、お暇がありましたら…」
「ええ、是非!今度はもっと美味いモン作って待ってますから!」
テンパったのか、さらに大胆なことまで言ってしまう竜馬。
悠馬もそれには少し呆れた顔をする。
満里奈は無邪気に『バイバイ』と手を振る。
隣の里菜がそれに応えて手を振る。
目を細めニッコリ笑った彼女、あまり見たことがない。
…しかし、次の瞬間、空気が一変する。
「ねぇ、お母さん…優華、帰りたくない…」
「駄目よ、そんな事言っちゃ・・・」
窘める真琴だが、その言葉は甘い。
優華の頭を撫でてそっと言う。
「明日も悠馬さん来てくれるんですから」
チラリと悠馬に流し目。
完全に誘ってる魔性の瞳に分かっていても悠馬の股間はフル勃起してしまうのだった。
桐間母娘が去っていくのを見送り、店じまいを始める。
竜馬は始終上機嫌で、そんな父を見るのはいいがちょっと心境は複雑。
親子揃って喰われかねない。
そして、片付けがあらかた終わると、悠馬は里菜を送りに店を出る。
並んで腕を組む恋人歩き。
口数も少なくうつむき加減で歩くのはいつもの事だが、今日はちょっといつもよりうつむき気味。
それだけでなく掴む腕の力は強いし、息も少し荒い。
「大丈夫?、調子悪い?」
悠馬がそう聞くと、里菜はゆっくり顔を上げる。
トロンとした目と赤らめた顔は風邪とかではない。
完全に欲情した顔だ。
「オチ○ポ・・・欲しい・・・」
熱い吐息と共に呟く言葉は危険水域。
これは結構やばい欲情の仕方だ。
両刀の真琴に2人して弄られ随分開発されてしまい、時折こんな風になってしまう里菜だが、これはちょっと今までに無い発情の仕方だ。
再度真琴に会ったからなのか、真琴への接客中から確かに顔は赤らめてた気がする。
だとするならば、恐るべき魔性ぶりである。
と、言ってもここで盛る訳にもいかずオロオロする悠馬。
里菜の腕の力は強まり、脚も小刻みに震わせる。
限界近い里菜を抱え、途方に暮れかけた悠馬だったが、ふとこの場所に気づくと里菜を引っ張るようにとある場所に向かった。
チャイムを鳴らし、挨拶もせずになだれ込む。
「うわっ!、ユーマ兄さん?!、一体何??」
「ごめんねっ!、緊急事態!!」
びっくりする暁美。
そう、そこは繁華街近くの暁美のアパート。
そこになだれ込んだ悠馬と里菜。
里菜は玄関に入った瞬間に倒れるように尻もち。
悠馬がスカートを捲ると、下着は漏らしたように濡れていた。
「もう、ダメぇ・・・チ○ポ、チ○ポ頂戴っ!!」