PiPi's World 投稿小説

そして、少女は復讐する
官能リレー小説 - その他

の最初へ
 32
 34
の最後へ

そして、少女は復讐する 34

「美味しい…」
素直に言葉に出るくらいだった。

父親の作る料理と同等、いやそれ以上かもしれない。
それを感じたのは悠馬だけではなかった。

「マコリンの料理、マジサイコーっすよ」
「ウチじゃここまで美味しいの食べられないな」
健二と敦が次々に言う。
千恵子や由佳里も笑顔を見せ、里菜は驚きのあまり目をパチクリさせている。

「ふふ、嬉しいな。みんなどんどん食べてね」
そう言って笑顔を見せる真琴。
そこに、悠馬と交わっていたときの病的な感じは全くなかった。

混乱する悠馬だったが、ごはんは美味しい。
そして、健全な少年の腹は減っている。
いつしか食べるのに夢中になる。

そして・・・

「ごちそうさまでした!!」

手を合わせて感謝。
思った以上に食べた悠馬だった。

「お粗末さまでした・・・ふふ、食べっぷりは流石男の子ね」

微笑む真琴の顔は主婦であり母の顔だ。
あんな行為が嘘のように・・・

そして、いつもどおりの行動で食器をまとめて台所に持って行こうとする悠馬。

「あら、いいのよ座ってて」
「いえ、お呼ばれしたのでこれぐらいは」

真琴に笑顔で答え、台所に行くと真琴もそれに続く。
そして流しへ食器を置いた悠馬に真琴が囁くように言う。

「これからいつでもいらしてくださいね・・・」

熱くねっとりとした吐息・・・

背中がゾクッとするような感覚で、下腹部に一気に血が集まり悠馬のモノを勃起させる。
あれだ・・・
あの妖しいまでに艶やかな真琴の声だ。
表情は怖くて見れないが、悠馬を飲み込んで喰ってしまいそうな淫らな瞳をしてるのだろう。
頭の中ではヤバいと思いながらも、悠馬は逃げる事ができないでいた。

「あー、マコリン、ユーマを気に入っちゃったみたいだ」
「悔しいのか?健二」
「まあ…な。でも、アレの大きさじゃユーマに敵わないしさぁ」

台所での2人を見て、少し不貞腐れ気味の健二と、それを見てニヤニヤする敦。

「そんな可哀想なケンちゃんはアタシが慰めてあげるわ〜」
健二の頭をワシャワシャと撫でる美香。
「うわ〜ん、美香ぁ〜」
それに抱きつく健二。
まったく呆れるほどのバカップルぶりだ。

玄関の扉が開く音がした。
「誰か来たのか?」
「メール来たから、来なよって返したのさ」
敦の問いに千恵子が答える。

「あ、ちーっす。なんかいっぱい人いたんスね」
「よっ、遅くまで塾でお勉強ご苦労さん」
中学生ギャル4人組の一人、歩である。

塾帰りに彼女一人ここに来たようだ。

「里奈さんの言ってた事ホントでしたわ!」

笑みを浮かべて言う歩。
里奈が若干表情を変える。

「やっぱり・・・噂通りね」

彼女の情報網はハブられた事でかなり切れているとは言え、それなりには残っていた。

「あたし、桜木美咲と同じ塾なんス・・・桜木ママと塾の講師が不倫関係らしく、ちょっと荒れ気味って話スね」

そんな事実に由佳里もびっくり顔だった。
里奈からは、『家庭環境のストレスが美咲の由佳里苛めの原因の一つ』とは聞いている。
勿論、そのストレスを利用した黒幕がいるのだが・・・

「浮気なんていけないよなぁ・・・オレなんてしたことないのに」
「はいはい、ケンちゃんは常に本気だものねぇ」

どの口で言うと言った感じの健二とあきれ顔の美香。
健二だけでなく敦も鉄也も女をとっかえひっかえだが・・・
この男達、ヤル時は本気なのは確かだ。

そこで悠馬の携帯が鳴った。
それに助けられたように慌てて携帯を取る悠馬。
相手は鉄也だった。

「て、鉄也くん!、どうしたのっ?!」
「おう!、悠馬」

女の喘ぎ声が電話越しに聞こえる。
最中なんだろう・・・
「今日はウチ、泊まっていけや」
「ふえぇっ??!!」

いきなりの事に驚く悠馬だが、下半身は先程の情事を思い出し熱くたぎる。

「ウチのババア、宜しくな!」

おそらく、真琴とそうなった事なんてお見通しなのだろう。
鉄也のニヤニヤ顔が見えそうだ。

「じゃあ、由佳里に代わってくれるか」
「あ、う、うん・・・代わるね・・・」

言うだけ言われて押し切られたまま悠馬は由佳里に電話を渡す。

「どうしたの?、鉄也くん・・・」
「おう、今ラブホの中なんだがな」

そう言って携帯を動かす音。

「ひいぃぃっっ!!、ゆっ!、由佳里きてぇっ!!・・・私ぃっ!、イカされすぎでぇっっ!!・・・ひぃんじゃうぅっっ!!」

麻由美の絶叫。
そして電話は鉄也が代わる。

「麻由美があんまりいいオンナだから可愛がりすぎたわ・・・もうダウンだから由佳里来いよ!」

そうやって呼ばれただけで例え他の女と寝ていても嬉しくなってしまう辺り、相当鉄也に惹かれているのだろう。
自分で自分を笑ってしまうぐらいだ。

SNSでこの小説を紹介

その他の他のリレー小説

こちらから小説を探す