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そして、少女は復讐する
官能リレー小説 - その他

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そして、少女は復讐する 30

一瞬その意味が由佳里には分からなかった。
悠馬もであるが、里菜は何かに感づいたようだ。

鉄也の父は甲子園のスターで、大学へと進み教職についた。
その赴任先の高校が真琴の母校。
真琴と鉄也の父は教師と教え子の間柄だった。
真琴を気に入った鉄也の父が真琴を妊娠させた事で結婚。
教職は失ったが、彼の野球の才を惜しんだ恩師が自分の後釜として名門私立高校の監督の後継者として指名。
彼の再スタートが始まった。

彼は自分に厳しいが他人にはもっと厳しくDV体質。
暴力とセックスで真琴を支配してきた。
真琴はその暴力とセックスで体調を崩しがちになり、またそれが彼のDVの種となった。
それは息子、鉄也に対してもそう・・・
敦と鉄也は同じリトルリーグでバッテリーだった。
その練習が終わった後も、鉄也は父と練習。
練習は、シゴキの域を超えていた。

そんな環境だから、鉄也の肩は中2で限界がきた。
だが、彼はそれを健康管理を怠った真琴のせいとなじり暴力。
そして、無用となった息子と妻を捨てたらしい。
愛人が男の子を生んだから・・・

それが真琴を狂わせたらしい。
息子を守れなかった(と本人は思ってる)そして夫に捨てられた・・・
全てを背負って彼女は壊れた。
そして、息子への愛情は狂って歪み、過度の世話を焼くようになり、それを思春期の少年らしく嫌いつつも心配もした鉄也・・・
だが、その歪みはどんどん酷くなり、とうとう・・・

真琴は息子を襲い童貞を奪ったのだ。

それが鉄也が荒れて不良になっていく原因の1つだが、かと言って母を放置できない。
そんなどうすることもできない葛藤の仲、夜の街で派手に喧嘩した相手が健二・・・
その健二と意気投合した
そして、このナンパ師だけに、鉄也の母だろうと口説く。
健二が抱いた事で、真琴の精神状態が好転。
それが鉄也を救う事になったのだから皮肉なものである。

そこでまた悩む鉄也の隣には、野球少年時代の女房役にして知恵者、敦がそこにいた。

「まぁアレだな、ペットセラピーみたいな効果だよ。」

敦の口振りは問答無用で健二を犬猫扱い、いや下手をするとカメやカブトムシ程度。
まぁその辺は冗談としても、健二は無自覚的にそうした才覚に優れていた。

例えば一般的に知性が低く愛玩犬にも番犬にも不適切とされる大型犬。
あの無邪気ノリノリで遊ぼうよとジャレてくる姿、心の隙間を埋めるに適していたのだろう。
彼が自他共に認めるナンパ師にして『馬鹿力の健二』と恐れられた不良でありながら、憎めない奴とされるのはそうした理由だ。

そして、すこし遅れて奥の部屋に行くと、布団の上で真琴は健二に背中を預けていた。
着物は帯を解かれ、前がはだけられる。
真っ白な肌に痩せた身体。
胸はそこそこ大きい。

その胸と下腹部の黒々とした叢の中とを、健二は指で弄りながら、背中越しに唇を重ねる。

「いい子にしてたからマコリンにご褒美あげるよ」
「はぁん・・・健二さんのご褒美ほしいぃ・・・」

精神年齢は逆だ。
麻由美と同年代の女性とは思えぬ幼さだ。

「まだ、真琴さんは鉄也を男として見てしまうんだ・・・こうやってるとマシにはなったけどな」

敦の言葉はどこか苦しげ。
親友の事と親友の母親なのだ。
経緯も知っているし、心配して当然だった。

敦も後に鉄也から聞いたが、鉄也の父は教育と称して殴る事もしばしばあったが、その時は真琴も共に折檻受けるのが常だった。
そして性教育と称して真琴へ手マンさせたり、逆にフェラさせたりも日常的にしていたらしい。
夫婦のセックスは平気で見せつける。
嫌がったり反抗すれば暴力。
つまり、真琴が鉄也を襲う前から親子関係は歪んでいたのだ。

鉄也が弱音を吐けば父は心底苦々しく『お前みたいな奴は男じゃない』といった類の罵声を浴びせる。
まだ小学校低学年頃の鉄也に問答無用の金的蹴りを食らわせた。

そして高学年になった頃、鉄也を裸にして折檻していた父は、全く皮の剥ける様子がないペニスに憤慨した。
野球一直線の教育しかしていないのだから性的な未熟さは当然、これまた真琴の責任だと件の性教育に至る。
父は真琴に張り付いた包皮を無理矢理剥く様に命じ、泣き叫ぶ鉄也の薄く出血した粘膜状の亀頭をフェラチオさせた。
そしてトラウマとなる程にセックス、いや性を道具として扱う姿を鉄也に焼き付け、父は去っていった。

こうして歪な性豪としての桐間鉄也の雛形は形成され、健二との拳での語り合いや元バッテリー敦との再会で、それなりの方向修正が成されていた。

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