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そして、少女は復讐する
官能リレー小説 - その他

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そして、少女は復讐する 29

裸になること自体は恥ずかしいが里菜は覚悟が据わっている、そしてとんでもない事を言い出した。

「この状況で立場上の問題から私は桐間くんと、悠馬くんは村田さんとセックスすべき。」
「おいおい悠馬くんよ、とんでもねぇ子猫ちゃん拾って来たモンだな。」

ここまではいい、グループのトップと言わば嫁貸しを交わす、それだけの話だった。

「私の調査だと悠馬くんと村田さんは法的に兄妹になる可能性がある。」
「あ…あの話もしかして俺と由佳里の考えすぎじゃなくて…ガチな話なのか?」

以前、麻由美が洋食屋を経営する独身男性と交際している、そして由佳里と同い年の長男がいる、という話。

「何それ聞いてないよ?最近よくパパが村田さんのママと夜にドライブ行くけど?ただの友達だって言ってたし?」

悠馬の驚く声。
ただ、この話も麻由美の方がまだ乗り気でなかった上に、鉄也の登場で『まだ鉄也の女でいたい』麻由美の意向で前には進んでない模様。
と、言うか週末は由佳里と麻由美は仲良く鉄也と親子丼であった・・・

なので、可能性と言う話だけであろう。

「まぁ、そうなっても俺はいいがな」

この鉄也の器の大きさは、『俺のオンナ』がいいオンナでありさえすれば誰もモノになろうが構わないと言う所だろう。
勿論、由佳里が悠馬とセックスした所で問題は無い。
問題は由佳里だけなのだ。

「言っておくけど、私を抱くって事は、私のお母さんも引っ括めて抱けるぐらいの度胸欲しいの?・・・長坂くんにそれができる?」

由佳里は真っ直ぐに悠馬を見て言う。
正直、母と共に鉄也に抱かれたのは至福の一時だった。
母の満足しきった顔に自分自身も満足できた。
故に悠馬にも求めた・・・
色々ややこしくなるのを承知でそれができるのかと。
・・・結局、悠馬は由佳里を抱けなかった。
こればかりは仕方ない。
そこまで求めるのは酷と言う物。
鉄也だけでなく敦や健二、それに女子の誰もが責めなかった。
唯一、里菜が残念そうにしただけである。

そして、放課後。
鉄也は『麻由美とデートするわ』と由佳里と別行動。
由佳里の携帯に麻由美から『今晩帰れないわ』とメールが入ってたからそう言う事だろう。
それはいい。
麻由美が由佳里の母としてだけ生きるんじゃなく、女として生きてほしいと今の由佳里は思っていた。
しかし、1人は若干寂しいかなと思ってた所に、美香と千恵子が由佳里を呼ぶ。

「どうしたの?」
「鉄也の実家いくけどユカリンもおいで」

鉄也の実家・・・
由佳里は鉄也の両親が離婚して、鉄也が母親の姓を名乗ってるのは聞いた。
身体の弱い母親と二人の妹がそこに住んでいるのも聞いた。
そして、鉄也がそこから離れてアパート暮らしでたまに帰ると言う不思議な生活をしてる事も・・・

その謎の部分が行けば分かるのだろうか・・・

そんな興味本位も手伝って、由佳里は美香達についていくことになった。

行くメンバーは美香に千恵子、敦に健二のいつものメンバー。
それに由佳里と悠馬、里菜もいた。

「私、桐間家の事は知らない・・・」

里菜の情報網に鉄也の家は入ってなかったらしい。
彼女もいつもの無表情の細い目だが、見る人が見れば普段より開かれてる事が分かる・・・
つまり、興味あるのだ。

「桐間家・・・つまり鉄也の母方の実家はこの辺の地主なのさ」

敦が少し説明してくれる。
そしてその説明通り、現われた古い屋敷。
『桐間』の表札がかかったその家が鉄也の母方の実家だ。
今は鉄也の母と二人の妹が住んでるらしい。

おおよそ遠慮というモノを生まれながらに忘れてきた健二が呼び鈴を鳴らしつつ、まるで自分の家のように門から入っていく。
立派な門構えの奥にある母屋へ向かうと、そこの扉が開き女性が現れる。
年齢は由佳里の母の麻由美と同世代ぐらい。
着物姿に割烹着。
白すぎる肌の儚さを醸しだすような主婦。
しかし、少し違和感があった。
それは女だから分かる、儚さの中に病的な妖艶さが隠れていた。

「いらっしゃい・・・きてくれたのね・・・」

鉄也の母、桐間真琴。
声も儚げだが、どこか男に媚びる甘さが見え隠れするように由佳里には思えた。

「ちわーっす!、妹ちゃん達と遊びにきましたー」

何も考えて無い風に美香と千恵子が家に上がると小学生ぐらいのはしゃぐ女の子の声。
彼女達は由佳里を気にする風もなく奥の部屋へと消える。
そして残された健二と敦。
流石に健二とは言え、鉄也の母親まで口説かないだろうと思いきや・・・

真琴の方から健二にしなだれかかった。

「今日も可愛がってくださいませ、健二さん・・・」
「勿論さ!、可愛いマコリンの為なら何でもしちゃうし!」

健二はいつもの健二だが、非常に違和感がある。
真琴が余りにも女でありすぎるのだ。
肩を寄せ合い奥の部屋へ向かう二人の背中を見ていると、敦が由佳里達に入るように促しながら言う。

「随分マシになったけど、真琴さんは心を病んでいてね・・・」

少し苦い顔になる敦。

「昔、心を病みきった真琴さんが鉄也を襲ったんだ・・・」

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