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そして、少女は復讐する
官能リレー小説 - その他

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そして、少女は復讐する 16

「でもな、ちょっと分からん事がある」

考えこむ敦。

「どうかしたの?」
「いや、桜木もそうだったけど、本多をシメても終わらん気がする」

敦はどうも『あいつら』の首謀者が本多ではないと思ってるようだった。
確かに、彼女も桜木と同じ何かが違う感があった。

「むしろあの2人をシメて首謀者に潜られるのが困る」

翼や一希もその辺は感じてたらしく、こうやってひっそりと動いていたのだ。

「予想が正しければ、ツバサ達とも因縁あると思うんだ・・・」

翼のレイプ事件や一希の様々な問題、千恵子の虐め問題とかも、もしかすれば『あいつら』絡みなのかもしれない。
そもそもそれを先に探っている網に由佳里が引っかかった訳である。

「まぁ、動くのはヤツラが動いてからだ」

不良なりの正義感とボスザル思考で動いてる鉄也だが、彼も正面切って行く不利さは理解する頭はある。
不良として恐れられるメリットとデメリットがある訳で、正面から行けば確実に不利な方だ。
今は由佳里に対する抑止力を働かせつつ、少しでも『あいつら』を把握しておかないといけない。
「全くダルいよなぁ・・・桜木と本多シメてマワして終わりでいいのにさ」
「アンタはソレがしたいだけだろが」

そんな中でも何も考えてなさそうな健二。
つかさずツッコむ美香とは、誰が見てもいいコンビだ。
そうこうしてるうちに昼休みは終わり、その日一日は何も起きず放課後になったのだ。

由佳里は最近恒例となった鉄也達と6人で下校。
他愛のない話をしながら男と腕を組んで下校なんて、つい数週間前は考えられなかったが、これはこれでいい。
勿論、世間的にはあまりいい目で見られない連中と居るのは宜しくない事だし、由佳里も馴染めない部分もある。
しかし、彼女にとっては今はここが居場所だ。

「あ、鉄也さんチィース!」
「鉄也さんの女マジイカしてるじゃん!」
「マジヤベェ、俺チ○コ立ったわ!」
「あの人、チョー綺麗じゃん、ヤベェわ」
「アケミが言ってたけどセックスもマジヤベェって!」

学校を出て会った鉄也の舎弟の男子女子達。
由佳里のイメチェンに大絶賛である。

「全く、お前らは相変わらず元気だな」
言葉では呆れた風の鉄也だが、実際はそうではない。
自分を慕う人間は男であれ女であれ、皆可愛いものなのだ。

「由佳里さんっスか、マジで可愛いっスよ〜」
「ホントホント、俺ガチで惚れましたよ」
かたや坊主頭、かたや中学生では違反レベルの長髪。
タイプの違う男子2人が由佳里の姿に興奮気味だ。

坊主は吉村大輝、長髪は新井鋼太郎。
大輝は野球、鋼太郎はサッカーと表向きは爽やか系のスポーツ少年で通している2人は、不良中学生の中では特に鉄也への忠誠心が強い。

…実は、鉄也自身もこの一帯では名の知れた野球少年だった。
恵まれた体格から繰り出される直球は並みの少年野球レベルを凌駕し、遠方の高校からスカウトが来るほどだった。
(鉄也の父親は高校野球界では知らぬ者のいない名将だが、現在この親子は絶縁状態である)

しかし、圧倒的なスピードに体がついていかず、肩を壊してしまい野球は断念。
その結果が今に至るのだが、その分大輝や鋼太郎を温かく見守ってもいる。

「由佳里さんかっわいいなー。素材がいいだけにそういうカッコすると余計いいんじゃん」
ボサボサの癖っ毛の少女、高崎小夜子が言うと、
「ユカリンさんマジかわいーし!超かわいーし!アタシが付き合いたいしー!!」
小夜子に飛び掛るようにやってきたのは小笠原歩。
美香にも負けないモデル体型だが、それとは裏腹に耳につくアニメ声の持ち主。

「うぜえよ歩、降りろ!!」
「ユカリンさんデートしてー、アタシとデートしてー!!」
こんなやり取りだが2人は大の仲良しである。
ここに暁美と夏菜が加わって4人で行動していることが多い。

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