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そして、少女は復讐する
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そして、少女は復讐する 12

人に褒められて照れ隠しで笑うなんて忘れて久しい、由佳里はそれもまた照れ臭く感じる。

「てか髪型自体はいじらんかったのか。」
「何だかんだでマッチしてるけどね〜?」

相変わらずの前髪ぱっつん日本人形髪、それだけは弄りたくなかった。
母のアルバムで見た父・桂馬も前髪を切りそろえた髪型、後ろ髪を短くしてより彼に近づいたのではないかと思った。

「いんじゃね?可愛いは正義だし?」
「気に入った!アタシの嫁になれ!」
「ちょ?やややめてよ二人とも〜?」

ギャル系の千恵子が言う通りの理不尽な正義が思春期男女の間では概ねまかり通る。
そもそも非のない由佳里にヤリマンだビッチだと陰口を叩こうと、結局女子は負け犬の遠吠えを、男子は精神面の童貞臭さを認める事になるのだ。
幾らか賢い人間が自分の器を優先するなら、素直に今の由佳里を可愛いと評価せざるを得ないのだ。

「しかし驚きの可愛さだ、長坂が鉄也と対等にクチ聞く以上に驚いた。」
「まさかあの鉄也に説教できるパンピーとか、ある意味で正に神だし。」

今の所セックスには混ざってない長坂悠馬、彼もちょくちょく鉄也のアパートに顔を出す。
そして何と鉄也をなるべく(あくまで彼の人格を考慮してなるべく)毎日学校に来させる事を成功した。

「僕はパパから教わった、不良をやるからには、学校を守る義務が発生するんだ。」

悠馬の言い分の元を辿れば彼の父親が中高生時代の話だという。
一般生徒相手に手を上げる不良生徒がいれば『シャバい事すんな』と咎める。
反対に悪事を働く一般生徒がいれば『粋がってんじゃねぇよ』と止めに入る。

ワルとして好き勝手をやらかすだけの代価をどこかで払うというのが不良の義務。
悠馬の父やその同級生達は、そうした不良達の義侠心に救われて平穏無事な学生生活を送っていたそうだ。

「アレまじパネェ良い子ちゃんだぜ、ガチ天然記念物レベル。」
「ぶっちゃけ長坂もチンポでかいし、対等っちゃ対等だしぃ?」

父とは似て非なる正義漢、由佳里が端から見ていてもハラハラする悠馬。
悠馬が何度目か鉄也のアパートに訪れた時、酔っぱらった暁美が童貞喰い第一号として彼に襲いかかった際、巨根童貞が発覚した。

「子供の頃からパパが…おちんちんは先っちょまで…綺麗にしなさいって…。」

単純にそういう事らしい、早熟な鉄也とはこれまた逆パターンの純粋培養、オナニーさえせず夢精に任せているそうだ。

そこにいいチ〇ポがあれば喰ってみたい乙女心。
ただしビッチに限るである。

そんな彼女達と合わせるかのように、彼女達の男共が現れる。
鉄也以下、どう見ても不良が2人。
彼の仲間で千恵子と美香の男達だ。

「いいじゃねえか、由佳里・・・俺好みのいいオンナになりやがって!」

鉄也の受けが良くて思わずニンマリしてしまう由佳里。

「ユカリン、ヤベェよ!・・・俺とセックスしね?」

かなりチャラい不良は美香の男、鮎川健二。
いいオンナは口説くのが礼儀だと思ってるナンパ男の鑑。
そんなチャラさだが、鉄也とタイマンできるぐらい腕っ節も立つ。

「ユカリンはアタシの嫁だ!、手ぇ出すんじゃねーよっ!!」

妙なキレ方で美香が健二に食ってかかる。

「まさか、美香、ソッチの気が?」
「バーカ、敦まで何言ってんだよ!」

ノンフレームの眼鏡、一見真面目そうでに見えるが着崩した制服の男は須藤敦。
ちなみに千恵子の男でもある。

「由佳里ちゃんは何着ても、どんな髪でも似合うね」
「おーい、ドサクサに紛れてお前も口説くなよ」
敦に千恵子が突っ込む。

敦は鉄也や健二とは違い成績も良く、頭のキレるタイプ。
実はいいとこのお坊ちゃんでもあるのだが、親と反抗しているうちに鉄也たちとつるむようになったのだ。
いわゆる『インテリヤクザ』のような気質で、そこそこ力もある。

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