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そして、少女は復讐する
官能リレー小説 - その他

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そして、少女は復讐する 11

「まぁ、中身つーか、キアイは入れないかんべ」

千恵子や美香がこうやって下着とかを持ってきたのは、由佳里が虐めから脱却するきっかけを作りたいのと、『仲間』として迎えようとする為だろう。
そして、由佳里が根本的な所は兎も角、姿形だけでなく中身も多少は変わらないとそうならないと言う事だ。
由佳里も彼女達がそれぞれに心に闇を抱えて必死で抗って生きてきてるのを理解してきた。

千恵子と夏菜も酷い虐め被害者。
美香は父親からの性暴力。
暁美は母親が水商売で家庭環境崩壊。

こんな風になってしまったのも、強くしぶとく生きているのも彼女達なりに過去を乗り越えたからだろう。
そんな彼女達に世話を焼かれながら、由佳里は自分が少し変われそうな気がしていたのだ。


その後は、みんなでカラオケを熱唱。
そして帰宅。
麻由美は由佳里を笑顔で迎え、あれこれ言う事がなかった。
そして、母と娘での食事。
二人共随分表情も明るく他愛の無い会話をしながら食事を終える。

食事後、風呂は共に入る。
これはあのレイプ後、どちらからともなくするようになった。
由佳里の下着を見て多少驚いた顔をしたものの、麻由美は特に何も言わなかった。
身体を洗い合いながら由佳里は麻由美を見る。
以前は母親としか見えなかった麻由美だったが、あの事件以来、麻由美に女を感じるようになっていた。
雰囲気や仕草もそうだが服装や化粧も女らしさが出ていた。
もう15年程、父が死んでから一人で頑張り女を見せてこなかった麻由美。
まだ麻由美も女盛りの年齢だ。
あのレイプで女を思い出してしまっても無理もない。

そして風呂から上がり、身支度を済ませ一緒のベットで寝る。
これもあの事件以来欠かさずだった。

「お母さんは・・・」

寝るまで話をしながらなのだが、今日は由佳里から話を切り出す。

「初めての人はお父さんだったの?」

娘の問いに麻由美は笑みを漏らす。
性的な話は以前は全くしなかったが、こんな話もできる関係になっていた。

「違うわ、お母さんの初めては高校生入ってすぐだったもの」

麻由美は由佳里を抱きしめながら昔を思い出す。
割と黒歴史に近い体験だが、今の母娘関係なら笑いながら話せるだろう。

「高校生にもなって処女だなんて恥ずかしいと思ってね・・・」
「お母さんでもそんな事思ってたんだ・・・」

あのレイプ以降、由佳里に男の影がちらほらと見えているのを麻由美は感じていた。
この下着もそうだけど、女になろうとしていってる娘を感じていた。

「見知らぬオジサンとしたわ・・・みんなに乗り遅れまいと必死だったのよね」

そうやって処女喪失後、いきなりイメチェンしてしまったのも麻由美には黒歴史で、由佳里の下着を見て当時を思い出してしまったのだ。

「でも、やりたい盛りだからと言っても、ちゃんと避妊はしないとダメよ」
「うん・・・って、それ言う?!」

麻由美に鉄也とのセックス三昧がバレてたと思い、由佳里はアワアワとしながら赤くなる。
以前も母と娘として仲が良かったが、今の関係はこんな事も言える関係。
抱き合い身体を寄せ合い、こんな話で盛り上がる。

抱き合いながら、他愛もない話をして笑いながら、じゃれ付きながら、そのまま眠りにつく。
母の温かさを感じながら、こんなにぐっすりと寝ることができたのはいつ以来だろうか。

さて週末。
由佳里は腰の辺りまであった長い髪を肩にかかるくらいまでバッサリと切り落とした。

「思い切ったわねぇ。でも、そのくらい短くても、十分可愛いし似合ってるわよ」
とは麻由美の言葉。

部屋に篭って、千恵子や美香からもらった下着をとっかえひっかえ、試着してみる。
「…どれが一番いいのかな…」
『勝負服』に合う『勝負下着』を探す。

紫、赤、オレンジ、黄色、ピンク、白に黒に、なんかもう紐にしか見えないような際どいものまで。
「…いったいこんなのどこで売ってるんだろうね」

結局、下着選びは当日、月曜の朝まで決まらずじまい。
「うーん…」
そして悩んだ末
「これかな…」

カラオケボックスの中でつけてみた紫の下着。
「これで、変われるのかな」
下着をつけ、その上に丈の短いあの制服とスカート。

「大胆ねぇ〜。そんな制服あるんだねぇ」
麻由美は由佳里の姿を見て微笑む。
「えへへ…まぁね」

朝食を済ませ、家を出る。
「行って来ます!」
「行ってらっしゃい。頑張ってね」

少し肌寒かったので、秋物のカーディガンを羽織っている。
それでもいつもよりも遥かにセクシーなのは変わりない。

門の横で、千恵子と美香が待っていた。
「おはよー、ユカリン…おおっ、変わったねぇ」
「短い髪のユカリンも可愛いじゃん」
「へへへ…そうかな?」

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